附属函館中 教育実践研究棟改修へ 寄付金9月30日まで募集 多目的トイレや空調機設置へ(学校 2024-08-06付)
附属函館中学校リノベーション寄付金
【函館発】道教育大学附属函館中学校(小林真二校長)は、地域の教育・文化の研修や交流の拠点として併設された教育実践研究棟のリノベーションに向けて寄付金を募っている。教育実習や部活動、文化活動等で活用されるため、多目的トイレや水場、エアコンなどの設置を計画。利便性向上を図り、生徒の地域探究活動の充実、外部関係者や他校種との連携、地域交流の活発化等を目指す。寄付募集期間は9月30日まで。
同校は本年度「地域教育・協働環境整備事業」を立ち上げた。教育実習や教育支援を行う学生の活動、教職員の研修会場、地域住民の文化活動、中学生の授業などで活用される「教育実践研究棟」のリノベーションを目指している。
夏季には教育実習のため学生が棟内を使用するが、5年度は室内温度が35度に達し、エアコンがないために使用を控えた。また、駐輪場がないため、教育実習生や合同部活動に参加する生徒から設置を求める声も上がっている。
棟内にはトイレや水場等がなく、校舎まで移動して靴を履き替える必要がある。地域交流の拠点として活用する木彫サークルは、水道や洗い場がないために「塗り」の作業ができない状況にある。部活動の練習で棟を使用する吹奏楽部や、隣接するグラウンドで活動する運動部からも、棟内の空調や水回りの利便性向上が求められている。
国立大学の付属校として、築55年に上る校舎の改修は国から予算計上され、ことし9月から順次改修を進めるが、3年度に併設された棟は耐用年数や図面の兼ね合いから範囲外とされている。同校は棟内に多目的トイレや水場、エアコンを、棟の入り口正面に駐輪場を設置するため、道教育大による「キャンパス活性化リノベーション事業」に手を挙げた。
事業は、教育現場の要望や思いを事業計画としてホームページで公開し、閲覧者の“共感”を糧に寄付を募り、魅力あるキャンパスへと再生・創造するもの。事業計画や総事業費に基づいて寄付目標額が設定され、同校の場合は150万円の寄付を元手に、同大による850万円の支援と合わせて総事業費1000万円を想定している。
同校は事業実現によって、地域の教育・文化・スポーツの支援・交流の拠点としての機能向上を目指している。棟内設備の改善により、外部関係者や他校種の児童生徒および教職員が集いやすい環境を整え、生徒の地域探究活動の充実、地域交流の活発化につなげる考えだ。
小林校長は「教職員や生徒に加え、保護者、地域住民も多く使う施設。より安全で快適な環境のもと、地域交流の拠点として活用され、地域教育の充実につながれば」と期待を寄せる。
寄付募集期間は9月30日まで。2次元バーコードから事業概要および寄付方法が確認できる。
(学校 2024-08-06付)
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