子の声反映し学校の運動機会充実　自治的な活動　関連付け環境整備　２３日まで推進校募集　札幌市教委

（札幌市 2024-08-20付）

　札幌市教委は、学校における運動機会の充実を図る環境整備推進事業の本年度実施内容を固めた。「さっぽろっ子自治的な活動」と関連付け、子どもの声を反映した環境整備や取組を推進する。２３日まで推進校を募集しており、パートナー校単位で取り組む学校を優先して指定する考えだ。

　市内におけるこれまでの全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果をみると、運動やスポーツを肯定的に捉える意識は高い傾向を示している。

　一方、実技調査の結果は依然として多くの種目で全国平均を下回っている。運動・スポーツの習慣についても、積極的に運動する子とそうではない子の二極化傾向が見られ、１週間の総運動時間がゼロの子どもの割合が増えている。

　同調査では、スポーツに好意的ではない子どもは「仲間・時間・空間の“三間（さんま）”があれば運動したい」、運動が好きな子どもは「進学後や卒業後も自主的に運動したい」と考えている傾向も明らかになっている。

　子どものニーズに応じた環境を整えることで、一人ひとりの運動に対する意欲向上と運動習慣の形成につながるとの仮説から、本年度は「さっぽろっ子自治的な活動」と関連付けるなど、子どもの声を反映した環境整備や取組を主眼に置く。より多くの子どもが運動の楽しさや喜びに触れ、主体的に運動に親しむことができるようにすることを目指す。

　小・中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校（小学部および中学部）から１５校を推進校として指定する予定。小中一貫した教育のパートナー校単位で取り組む学校を優先する考えだ。

　今月末ごろに推進校を決定し、具体的な活動を始める見通し。各学校は来年２月ごろに報告書をまとめ、市教委に提出する。

(札幌市 2024-08-20付)