道教委　町村教委連要望に回答　期限付教員確保の取組充実　代替後正規加配　国に要望

（道・道教委 2024-08-21付）

　道教委は、道町村教育委員会連合会（荒谷順一郎会長）による「７年度文教施策に対する要望活動」に対する回答をまとめた。期限付教諭の確保に向けては、教員採用選考検査の見直しなど取組の充実に努めていく考えを表明。産休・育休教員代替後の正規教員の配置に向け、全国知事会を通じて国に対応を求める考えを示した。

　要望書は５月１７日に荒谷会長が倉本博史前教育長に提出。学校教育の改善、生涯学習・社会教育の振興、いじめ・不登校対策など７３件から教育環境の整備・改善を求めた。

　教職員定数の改善に向けては、中学校における３５人学級の拡大、児童生徒指導担当教員の配置拡充、養護教諭の複数配置、離島における教員加配などを国に要望すると回答。町村が独自に配置する特別支援教育支援員、ＩＣＴ支援員、日本語教育支援員の財政措置に関しても具体的な業務内容を踏まえ国への要望を検討していくとした。

　部活動の地域移行に向けては、自治体・民間団体等に対する財政支援や保護者支援の財源を引き続き国に要望するほか、人材バンクの整備、道立施設を含めたスポーツ・文化施設確保の検討、アドバイザーの派遣に取り組むと回答した。

　新規要望では、一定期間育児休業期間が続いて現任校での復職を希望しない教員を代替する場合、期限付教員ではなく正規教員を配置するよう要望。道教委は、全国知事会を通じて正規教員を配置するための対応を国に求めていく考えを示した。

　体力・精神的負担の大きさから定年後の管理職が一般教職員としての再任用を希望せずに退職するケースがあることから、道町村教委連は学校管理職の暫定再任用の職種増加と積極的な活用の検討を要望した。

　道教委は、人事の意見聴取で一人ひとりの働き方の意向や加齢等による心身の状況などを把握して適切な人事配置に努めるとともに、管理職員の欠員状況などを見極めて必要に応じて学校管理職の役付暫定再任用の活用について検討する考えを示した。

(道・道教委 2024-08-21付)