札幌市教委　家庭教育学級　６年度　８３校が開設　コロナ禍前の水準に届かず

（札幌市 2024-08-28付）

家庭教育学級の開設数（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委が家庭の教育力向上に向けて推進している「家庭教育学級」について、６年度は８３校が開設している。新型コロナウイルス感染症の流行を経て近年は８０校程度で推移しているものの、コロナ禍前の水準までは回復していない。市教委は、未開設の園・学校を対象とした出前講座を行い、新規開設を呼びかけていく考えだ。

　家庭における教育力向上を目的に、昭和３９年から実施している事業。保護者や地域住民らが集まり、子どもの心や成長過程への理解、親の役割、接し方・言葉がけの方法など、家庭教育に関する学習や意見交換を自主的・継続的に行っている。

　学級生が概ね１５人以上であること、学習会を原則４回以上開催することを開設条件とし、市内の幼稚園、認定こども園、小学校、中学校のＰＴＡに運営を委託している。

　本年度の開設校（７月１０日現在）は、幼稚園・認定こども園８園、小学校６９校、中学校５校、特別支援学校１校の計８３校となっている。

　近年の状況をみると、４年度は８０校、５年度は８１校と８０校程度で推移しており、新型コロナウイルス感染症の影響で激減した２年度の５３校からは回復傾向にある。

　一方、１４０校以上で開設されてきたコロナ禍前の水準には届いていない。市教委は「新型コロナウイルス感染症の影響で開設できない状況が続いたあと、関係者の卒業などによって関係が途切れてしまったことなどが考えられる」と分析している。

　親育ち応援団事業の一環として、家庭教育学級未開設の園・学校を対象とした出前講座を開催しており、こうした機会を通して新規開設を呼びかけていく考え。

(札幌市 2024-08-28付)