札幌市立高生米国ポートランド派遣　負担軽減へ寄付金募集　円安等の影響で参加費倍増

（札幌市 2024-08-29付）

　札幌市立高校生が国際交流を深めるアメリカ・ポートランド市への派遣事業。円安などの影響で、本年度の参加費が前回の２倍以上になることが見込まれている。参加生徒や家庭の負担増が課題となることから、事業を実施する札幌国際プラザは寄付金の募集を開始し、費用の一部を補助する考え。１６０万円を目標に掲げ、来年３月の派遣に向けて支援を呼びかけている。

　札幌市では、姉妹都市であるポートランド市との交流促進などを目的として、札幌市立高校生とポートランド市・グラント高校生の相互交流事業を行っている。

　市立高生のポートランド派遣は平成２５年度から始まり、３０年度までの６年間で１００人以上を送り出してきた。

　新型コロナウイルス感染症の影響による中止を経て、本年度、６年ぶりに再開する予定。来年３月の実施に向けて準備を進めている。

　昨今の円安や航空料金高騰などの影響で、１人当たりの参加費は現時点で４０万円程度を試算。前回（平成３０年度）の約１８万円から２倍を超える見込みとなっている。

　参加する生徒や家庭の負担を軽減し、多くの生徒に海外での学びの機会を提供するため、札幌国際プラザは企業や団体、個人を対象に寄付金の募集を開始した。

　目標金額は１６０万円。参加予定生徒数１６人に対し、１人当たり１０万円を補助する考え。

　寄付申し込みは、札幌国際プラザホームページ＝２次元バーコード＝から受け付けている。特典として、帰国後に行う研修報告会に招待するほか、札幌国際プラザホームページに名前を掲出する。

　市立高校・特別支援学校長会で国際教育推進委員会を担当する市立札幌啓北商業高校の桑島宏明校長は「生徒の自己負担軽減に向けて協力いただければ」と期待している。

(札幌市 2024-08-29付)