小樽市教委 6年度全国学力等調査 小学校国語 書くこと全国1.5P超 端末活用 小28・6P上回る(市町村 2024-09-06付)
【小樽発】小樽市教委は、6年度全国学力・学習状況調査結果を発表した。平均正答率は小学校国語が全国と同程度となったが、小学校算数、中学校国語および数学で全国平均を下回った。小学校国語は「情報の扱い方に関する事項」で0・7ポイント、「書くこと」で1・5ポイント上回った。中学校国語は「わが国の言語文化に関する事項」で全国より0・2ポイント上回った。端末等の活用が「ほぼ毎日」と回答した割合は小学校が28・6ポイント、中学校が4・8ポイント全国を上回り、各校で活用が進んでいることが分かった。
調査は、小学校17校の6年生572人、中学校12校の3年生634人の計29校1206人を対象に実施した。
小学校をみると、国語は平均正答率が67%と全国・全道と同程度となった。領域別では「情報の扱い方に関する事項」の正答率が87・6%で全国を0・7ポイント上回ったほか、「書くこと」で69・9%となり全国を1・5ポイント上回った。「読むこと」は全国を0・1ポイント下回る70・6%だったものの、全道を0・2ポイント上回った。
目的や意図に応じて、集めた材料を分類したり関係付けたりして、伝え合う内容を検討することや、自分の考えが伝わるようにするための書き表し方を工夫することが課題として挙がった。
算数は平均正答率が59%となり、全国を下回った。「数と計算」が61・6%、「変化と関係」が47・1%と全道を下回ったものの、どちらもその差は1ポイント以内に収まっている。球の直径の長さと立方体の一辺の長さの関係を捉え、立方体の体積の求め方を式に表すことや、道のりが等しい場合の速さについて、時間をもとに判断し、その理由を言葉や数を用いて記述することなどが課題となっている。
中学校をみると、国語の平均正答率は55%と全国を下回った。「わが国の言語文化に関する事項」では全国より0・2ポイント上回る75・8%となった。文章と図を結び付け、その関係を踏まえて内容を解釈することや、目的に応じて必要な情報に着目して要約することなどが課題となっている。
数学は平均正答率が47%で全国を下回った。複数の集団のデータの分布の傾向を比較して捉え、判断の理由を数学的な表現を用いて説明することや、一次関数を用いて、事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明することなどが課題となった。
児童生徒質問紙調査結果では、授業で「課題解決に向けて、自分で考え、自分から取り組んでいたか」について、「当てはまる」「どちらかといえば当てはまる」の割合は小学校が全国と比べ、0・1ポイント、中学校が0・4ポイント上回った。
「学級の友達との間で話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、新たな考え方に気付いたりすることができているか」では、小学校が2・4ポイント上回った一方、中学校は3・8ポイント下回ったものの、5年度より6・3ポイント上昇した。
「PC・タブレットなどのICT機器をどの程度使用したか」について、「ほぼ毎日」の割合は小学校が28・6ポイント、中学校が4・8ポイント上回り、各学校における端末活用が進んでいることが分かった。
結果を受け市教委では、学力向上検討委員会で学力定着に課題が見られる内容や領域の解決に向けた検討を行うとともに、実践交流会を開催するなど「小樽授業づくりの5つのSTEP!!」に基づき、授業改善を進める。
また、1人1台端末の効果的な活用の周知、各種研修会の開催や学校訪問による個別の指導助言、児童生徒の家庭学習の習慣化や生活習慣の改善を図っていく。
(市町村 2024-09-06付)
その他の記事( 市町村)
浜頓別町 総合学習で地学協働 ふるさとの魅力を体感 クッチャロ湖でSUP体験
【稚内発】浜頓別町は、小・中学校の総合的な学習の時間で地学協働の取組を推進している。本年度は、小学校3年生から中学校3年生までの児童生徒を対象に、町内のクッチャロ湖でSUP体験を開始。これ...(2024-09-12) 全て読む
帯広市教育研究所 6年度夏季研修講座
【帯広発】帯広市教育研究所は7月下旬から8月上旬にかけて、市内各所で夏季教員研修講座を開いた。令和の日本型学校教育における今後の方向性や今日的な課題に関わる研修など、教職員の資質向上を図る...(2024-09-11) 全て読む
定員拡充、学科転換へ ニセコ高新寄宿舎8年9月供用開始へ 木造2階 約70人収容可
【小樽発】ニセコ町は、ニセコ高校新寄宿舎建設の基本設計をまとめた。木造2階1792・68平方㍍で、収容人数は約70人。個人の寝室とリビング、水回り等を集約したユニットゾーンを9ヵ所設けると...(2024-09-11) 全て読む
函館市教委 6年度全国学力等調査 日常的にICT活用推進 「いじめ許されない」意識醸成
【函館発】函館市教委は6年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。児童生徒質問紙調査では、日常的にICT機器の授業活用が進む現状や「いじめは許されない」という意識が醸成されている様子が結...(2024-09-09) 全て読む
八雲町教委 八雲スタイル学習会 読解力向上を視点に 落部小5年算数「図形の角」公開
【函館発】八雲町教委は、小中学生の基礎的・汎用的読解力を育成する授業改善「八雲スタイル」を小中共通実践事項に掲げている。8月29日、落部小学校で第2回八雲スタイル学習会を開催。町内教職員2...(2024-09-09) 全て読む
せたな町教委 心理的安全性の向上へ 風通しの良い職場づくりを スクールアドバイザーが面談
【函館発】心理の専門家として、子どもの悩みや心の相談に応じるスクールアドバイザー(SA)。子どもの相談だけではなく、家庭や学校の問題にも目配せする頼もしい存在だ。その信頼性を生かし、せたな...(2024-09-06) 全て読む
帯広市教委 部活動地域移行へ 7年度以降 可能な種目で推進 拠点校方式で合同部活動検討も
【帯広発】帯広市教委は、部活動地域移行の推進に当たり、7年度以降から可能な種目・活動における休日の地域移行を進めていく方針を示した。併存策として、合同部活動(拠点校方式)の導入も検討。取組...(2024-09-05) 全て読む
支える指導への転換を 文科省マイスター・岡田氏講演
釧路市教委は、不登校対策に関する懇談会に続き、学びの多様化学校開校に向けた講演会を開催した。元京都市立洛友中学校長・文部科学省学びの多様化学校マイスターの岡田敏之氏を講師に招き「学びの多...(2024-09-04) 全て読む
釧路市教委 不登校対策探る 道内公立初 学びの多様化学校開校へ 文科省マイスター招き懇談会等
【釧路発】釧路市教委は8月21日、市交流プラザさいわいで、8年度に公立学校としては道内初となる不登校特例校「学びの多様化学校」の開校に向けた懇談会と講演会を開催した。文部科学省「学びの多...(2024-09-04) 全て読む
紋別市 部活動地域移行調査 新規種目の希望者多数 eスポーツやダンス 上位に
紋別市地域クラブ準備委員会は、市部活動地域移行アンケート調査結果をまとめた。既存種目以外ではバドミントン、eスポーツ、ダンスなどの新規種目への関心が高いことが判明。調査を実施した㈱リーフラ...(2024-09-03) 全て読む