定員拡充、学科転換へ ニセコ高新寄宿舎8年9月供用開始へ 木造2階 約70人収容可
(市町村 2024-09-11付)


外観のイメージ(クリックすると拡大表示されます)

 【小樽発】ニセコ町は、ニセコ高校新寄宿舎建設の基本設計をまとめた。木造2階1792・68平方㍍で、収容人数は約70人。個人の寝室とリビング、水回り等を集約したユニットゾーンを9ヵ所設けるとともに、寮生のほかにインターンや来客などが利用可能な個室8室を整備する。1階中央部に食堂や談話室を設け、自習室や各ユニットに接続するゾーニングとした。7年4月に着工し、8年9月の供用開始を目指す。

 同校は、全国から生徒を募集する「地域みらい留学」を本年度の入選から実施しており、本年度の入学生は40人、うち寮生は22人となっている。平成2年に建てられた同校の寄宿舎「希望ヶ丘寮」には計35人が在籍しているが、老朽化や収容人数不足などの問題が生じていた。

 8年度からは、昼間定時制農業科から全日制総合学科に変更し、定員も40人から70人に拡充するため、新寄宿舎を同校付近の町字富士見136―1に新築することとした。

 整備の基本理念は「公としての位置付けが明確で、生活する寮生に高い住環境に加えて付加価値も与える魅力的な高校寮」。新寄宿舎は木造2階1792・68平方㍍で収容人数は約70人となっている。事業費に約12億円を試算している。

 コの字型の建物は敷地中央から西寄りに配置し東側を将来の増築スペースとするとともに、駐輪場40台、南側に駐車場10台と、建設中の公営住宅と共有する堆雪スペースを確保する。

 1階にはイベント等を行うことができ、隣接する中庭も含めて屋内外での活動を可能とする空間となる食堂を建物中央部に配置し、談話室、厨房と隣接。15人程度が利用でき、集中して学習が行えるスペースとして自習室を整備する。

 1、2階には個人の寝室とリビング、水回り等を集約したユニットゾーンについて、8人2ヵ所、7人2ヵ所、6人5ヵ所を設けるとともに、各階に寮生のほかに短期でのインターンや来客などが利用可能な個室4室を配置する。

 各ユニットは階段室で男女、ユニットごとにセキュリティー区画を行える計画とするほか、個室ゾーンの廊下に移動間仕切り壁を設置し、男女比率に柔軟に対応できるようにする。

 外装材は町有施設での採用が多いカラーガルバリウム鋼板とし、豪雪地としての耐久性と保全性に配慮。ユニバーサルデザインとし、誰もが利用しやすい、将来を見据えた柔軟な施設とするほか、LED照明設備や太陽光発電設備、ヒートポンプ式空調設備を採用し脱炭素化を進める。

 整備スケジュールをみると、7年4月に着工し8年7月ごろの完成、同年9月の供用開始を目指している。

この記事の他の写真


食堂のイメージ(クリックすると拡大表示されます)

(市町村 2024-09-11付)

その他の記事( 市町村)

京極町教委 全国学力等調査結果 小学校算数図形などで成果 中学国語 書くことなども

 【小樽発】京極町教委は、6年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。小学校国語で「話すこと・聞くこと」「読むこと」、小学校算数で「図形」「変化と関係」、中学校国語で「言葉の特徴や使い方」...

(2024-09-13)  全て読む

七飯町教委と練成会グループ 大沼岳陽で初の模擬訓練 災害など想定し授業配信

 【函館発】七飯町教委はことし2月、不登校児童生徒の学習支援や緊急時の授業配信等を連携事項とし、道内で学習塾を展開する練成会グループと連携協定を結んだ。災害時や感染症の流行等に対応するための...

(2024-09-12)  全て読む

浜頓別町教委 2台目端末実証事業 スマホ 各小・中に5台貸与 動画等をタブレットで編集

浜頓別町が学校に2台目の端末整備  【稚内発】浜頓別町教委は町独自で、児童生徒が使用する2台目の端末整備に向けた実証事業に取り組んでいる。7月から浜頓別小学校と浜頓別中学校にスマートフォンを5台ずつ貸与。学習で撮影した動画や...

(2024-09-12)  全て読む

浜頓別町 総合学習で地学協働 ふるさとの魅力を体感 クッチャロ湖でSUP体験

浜頓別SUP体験  【稚内発】浜頓別町は、小・中学校の総合的な学習の時間で地学協働の取組を推進している。本年度は、小学校3年生から中学校3年生までの児童生徒を対象に、町内のクッチャロ湖でSUP体験を開始。これ...

(2024-09-12)  全て読む

帯広市教育研究所 6年度夏季研修講座 

 【帯広発】帯広市教育研究所は7月下旬から8月上旬にかけて、市内各所で夏季教員研修講座を開いた。令和の日本型学校教育における今後の方向性や今日的な課題に関わる研修など、教職員の資質向上を図る...

(2024-09-11)  全て読む

函館市教委 6年度全国学力等調査 日常的にICT活用推進 「いじめ許されない」意識醸成

表2  【函館発】函館市教委は6年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した。児童生徒質問紙調査では、日常的にICT機器の授業活用が進む現状や「いじめは許されない」という意識が醸成されている様子が結...

(2024-09-09)  全て読む

八雲町教委 八雲スタイル学習会 読解力向上を視点に 落部小5年算数「図形の角」公開

 【函館発】八雲町教委は、小中学生の基礎的・汎用的読解力を育成する授業改善「八雲スタイル」を小中共通実践事項に掲げている。8月29日、落部小学校で第2回八雲スタイル学習会を開催。町内教職員2...

(2024-09-09)  全て読む

小樽市教委 6年度全国学力等調査 小学校国語 書くこと全国1.5P超 端末活用 小28・6P上回る

表2  【小樽発】小樽市教委は、6年度全国学力・学習状況調査結果を発表した。平均正答率は小学校国語が全国と同程度となったが、小学校算数、中学校国語および数学で全国平均を下回った。小学校国語は「情報...

(2024-09-06)  全て読む

せたな町教委 心理的安全性の向上へ 風通しの良い職場づくりを スクールアドバイザーが面談

スクールアドバイザーによる教職員のメンタルヘルス対策  【函館発】心理の専門家として、子どもの悩みや心の相談に応じるスクールアドバイザー(SA)。子どもの相談だけではなく、家庭や学校の問題にも目配せする頼もしい存在だ。その信頼性を生かし、せたな...

(2024-09-06)  全て読む

帯広市教委 部活動地域移行へ 7年度以降 可能な種目で推進 拠点校方式で合同部活動検討も

 【帯広発】帯広市教委は、部活動地域移行の推進に当たり、7年度以降から可能な種目・活動における休日の地域移行を進めていく方針を示した。併存策として、合同部活動(拠点校方式)の導入も検討。取組...

(2024-09-05)  全て読む