文科省７年度ＤＸハイスクール　重点類型の指定開始　半導体新学科設置支援も

（国 2024-09-09付）

　文部科学省は７年度、高校ＤＸ加速化推進事業（ＤＸハイスクール）において、グローバル人材や職業人材の育成に取り組む「重点類型」の指定を予定している。採択校数は１１０校を見込んでおり、中では半導体に関する教科・学科の設置などを支援する「半導体重点枠」を設定。即戦力として半導体産業を支える人材、将来の高度人材を目指す人材の育成を図っていく。

　高校ＤＸ加速化推進事業は、情報・数学などの教育を重視するカリキュラムの実施、ＩＣＴを活用した文理横断的・探究的な学びの強化などに取り組む高校を支援する文科省の補助事業。デジタル・理数分野への学部の再編整備が進む中、大学の進学者の増加や成長分野の担い手の確保を図ることがねらいで、道内からは公立・私立を合わせて４０校が選定されている。

　７年度予算概算要求では、事業の継続・拡大に向けて前年度比７％増となる１０７億円を要望。採択校数は継続１０００校、新規２５０校を見込んでいる。

　新たな取組として、情報・数学などを重視した学科転換、ＤＸに対応する高度な専門教科などに取り組む「基本類型」のほか、「重点類型」の指定を開始する。

　重点類型は海外の連携校への留学、外国人生徒の受け入れ、外国語の授業などを実施する「グローバル型」、文理横断的な学びに重点的に取り組む新しい普通科への学科転換、コースを設置する「特色化・魅力化型」、産業界と連携し、職業人材の育成に取り組む工業高校を対象とする「プロフェッショナル型」を設定する予定で、１１０校の採択を見込む。

　このうちプロフェッショナル型の一環として「半導体重点枠」を設定。半導体に関する教科・学科の設置、産業界等と連携した出前授業・見学の実施などに取り組む高校を支援する予定となっている。

　補助上限額は、基本類型の新規採択校が１０００万円、継続校が７５０万円、重点類型では継続校が９５０万円、新規採択校で１２００万円となっている。

　このほか、各都道府県において域内横断的な取組を行うための経費として、新たに４億７０００万円を要望。１０００万円を上限にＤＸハイスクールの成果発表会やコンテストの開催、情報科の教員の専門性向上に向けた研修会の開催費用を支援する。

(国 2024-09-09付)