スポーツ庁７年度予算概算要求　地域移行実証に４２億円　インクルーシブな体育授業設計へ

（国 2024-09-10付）

　スポーツ庁は７年度予算概算要求を公表した。部活動の地域クラブ活動への移行に向けた実証事業に前年度の４・２倍となる４２億６５００万円を要望。改革推進期間（５～７年度）の最終年度を迎え、地域クラブ活動の整備促進、全国的な取組の推進を図っていく。

　６年度予算の要求額は前年度予算と比べ２０・１％増の４３６億６０４万円。

　地域クラブ活動への移行に向けた実証事業は、引き続き指導者の確保、参加費用負担への支援、学校施設の活用など市町村の取組を支援。スポーツ環境の整備に先導的に取り組む「重点地域」の指定も継続して政策課題への対応を進める。

　部活動指導員の配置人数は前年度から１０００人増の１万４０００人を配置する経費を求める。

　体育の授業改善に取り組む令和の日本型学校体育構築支援事業では、障がいの有無を超えて共に学習する体育授業を設計する新規事業を計画。研究開発校として１０校程度を指定し、様々な違いのある児童生徒が共に学ぶ授業設計の進め方を調査・研究する。

　施設整備の制度改正も計画。社会体育施設が公立図書館などの公共施設と複合化・集合化する施設整備の補助割合を３分の１から２分の１へと引き上げるほか、学校水泳プールの老朽化改修に要する費用の補助対象追加を要望する。

　まちづくりとして総合的・複合的に整備・活用する「スポーツコンプレックス」の推進に向けた新規事業の着手も計画。スポーツの成長産業化を進めるための好事例の整理・展開、自治体の構想・計画の策定、対象施設の選定などを支援する。

(国 2024-09-10付)