文科省 アスリートの入職促進へ 教職希望者リストを作成 日本代表経験者に加配措置(国 2024-09-18付)
文部科学省は、アスリートの教師としての入職促進に向けた今後の措置を決定した。教職を希望するアスリートのリストを作成するほか、教職としての基礎的知識・技能を学ぶオンデマンド研修パッケージの提供を開始。オリンピック等の日本代表経験者を任用する場合、加配定数の措置を新たに講じる。特別免許状を活用する場合に教員定数の加配措置を行うのは初の取組であり、文科省は積極的な活用に期待を寄せている。
文科省が5年度に実施した調査事業によると、トップレベルのアスリートは「自身の課題の発見と長期目標に向かって努力し続ける分析力・継続力・マネジメント力」「表現力」「傾聴力」などに卓越しており、学校教育活動に参画することで児童生徒・教師に肯定的な影響を与えていることが分かった。
このため文科省は、五輪開催を契機にアスリートの教師としての入職を支援する方針を決定。13日付で都道府県・指定都市教委などに方針を通知した。
今後講じる措置は①アスリートリストの作成・提供②オンデマンド研修パッケージの作成・提供③大会出場経験者に対する加配措置―の3点。
アスリートのリストは競技種、競技レベル、指導経験の有無、志望の度合いなどを整理した上で、10月上旬以降に採用権者への提供を開始する予定。研修パッケージは教職課程を経ていないアスリートが教職の基礎的知識・技能を学習できる内容とし、こちらも10月上旬以降に全国教員研修プラットフォームから提供を開始する見通し。
オリンピック、パラリンピック、デフリンピックに日本代表選手として出場したことがあり、特別免許状を活用して入職する者に関しては、オンデマンド研修を受講することで加配定数の対象となる。
入職形態は「単一校での勤務」「小・中学校兼務で小学校の体育専科指導、中学校の部活動指導を担当」「複数の中学校兼務でチーム・ティーチングによる指導を担当」「高校で競技能力に応じた指導、部活動指導を担当」などを想定している。
(国 2024-09-18付)
その他の記事( 国)
小中82%、高校98%に 道内学校施設の冷房設置率 全校種で大幅に上昇 文科省調査
文部科学省は9月30日、公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況調査の結果を公表した。札幌市を含む道内における冷房設備の設置率は小・中学校の普通教室で82・6%、高校で98・0%、特別支援学...(2024-10-02) 全て読む
7年度全国学力調査CBT化へ 理科問題のサンプル提供 10月めどにメクビット搭載 文科省
文部科学省は、7年度全国学力・学習状況調査の中学校理科のCBT(コンピューター使用型調査)実施に向け、10月中をめどにメクビットにサンプル問題を搭載する。9月30日に開かれたデジタル学習基...(2024-10-01) 全て読む
不登校の子・保護者をサポート 総括支援員を試行配置 こども家庭庁 7年度から計画
こども家庭庁は7年度、不登校の子どもと保護者を支援する不登校総括支援員(仮称)の試行配置を計画している。学校、教育委員会、医療機関、民間施設とのつなぎ役となり、個々の悩みやニーズに応じてサ...(2024-09-27) 全て読む
こども家庭庁 保育DX推進へ 保活等手続きシステム化 7年度末以降 運用予定
こども家庭庁は7年度、保護者、保育施設、自治体間の手続きをシステム化する「保育DX」に着手する。給付・監査などの業務のデータ連携を行う「施設管理プラットフォーム」とともに、保活に関する情報...(2024-09-26) 全て読む
教育課程改善へ論点整理案 総授業時数は現在以下に 負担感の構造 精緻に議論を
文部科学省の今後の教育課程、学習指導および学習評価等の在り方に関する有識者検討会は17日の会議で論点整理案を示した。現行の学習指導要領の実施状況・課題を踏まえ、次期改訂に向けて検討すべき事...(2024-09-19) 全て読む
管理職のマネジメント力強化 探究型研修プログラム開発 文科省 新たな学びへ7~9年度
文部科学省は7~9年度、「子供の新たな学びの実現に資する学校管理職マネジメント力強化推進事業」の新規着手を計画している。全国から協力自治体を募り、学校管理職の総合的なマネジメント力の強化を...(2024-09-13) 全て読む
文化庁7年度予算概算要求 前年度比2.4倍を要望 地域文化クラブ活動移行の実証
文化庁は7年度予算概算要求を公表した。文化部活動の地域移行に向けた実証事業には前年度比147・5%増となる3億5900万円を要望。部活動指導員の配置には15・9%増の3億9200万円を求め...(2024-09-11) 全て読む
スポーツ庁7年度予算概算要求 地域移行実証に42億円 インクルーシブな体育授業設計へ
スポーツ庁は7年度予算概算要求を公表した。部活動の地域クラブ活動への移行に向けた実証事業に前年度の4・2倍となる42億6500万円を要望。改革推進期間(5~7年度)の最終年度を迎え、地域ク...(2024-09-10) 全て読む
文科省 通級指導状況調査 道内13%増の8768人 全校種で増 ADHD1.3倍に
文部科学省は通級による指導の実施状況の4年度調査結果(5年3月31日時点)をまとめた。通級指導を受けている道内国公私立学校(札幌市を含む)の児童生徒数は前年度比13・2%増の8768人。各...(2024-09-10) 全て読む
文科省 特別支援体制整備状況 道内特支未経験 69・7% 実態把握の実施等 100%達成
文部科学省は、5年度特別支援教育体制整備状況調査の結果(5年5月1日時点)をまとめた。札幌市を除く道内において、前回調査で達した校内委員会の設置率100%に続き、実態把握の実施、特別支援教...(2024-09-10) 全て読む