７年度全国学力調査ＣＢＴ化へ　理科問題のサンプル提供　１０月めどにメクビット搭載　文科省

（国 2024-10-01付）

　文部科学省は、７年度全国学力・学習状況調査の中学校理科のＣＢＴ（コンピューター使用型調査）実施に向け、１０月中をめどにメクビットにサンプル問題を搭載する。９月３０日に開かれたデジタル学習基盤特別委員会で明らかにしたもの。サンプル問題は端末の練習にも活用できるものとし、文科省は実施当日を想定したデモンストレーションを各学校に依頼する予定だ。

　文科省は学力調査のＣＢＴ化を順次進めており、５年度は中学校の英語「話すこと」調査と生徒質問調査の一部を、６年度から児童生徒質問紙調査をＣＢＴ化。

　７年度は紙による調査を全国共通で４月１７日に、ＣＢＴ調査を４月１４～１７日のいずれか１日で実施する。ＣＢＴ問題は学習指導要領の各領域から幅広く出題できるよう複数の問題セットを用意し、各児童生徒で異なる問題を割り当てるＩＲＴ（項目反応理論）を活用する。

　各教科の調査では、実験の続きを予想させる動画問題、表計算機能といった様々なツールを活用した問題など、多様な方法・環境での出題が見込まれ、児童生徒の多面的な能力を測定できる効果が期待されている。

　８年度においては中学校の英語調査を「聞く」「話す」「読む」「書く」の４領域全てでＣＢＴ化。９年度は全教科・児童生徒質問紙調査を全面的にＣＢＴ化する予定。

　一方、同時・多数・高頻度での端末活用を想定したインターネット環境の課題もあり、文科省は７年度、ネットワークアセスメントやネットワーク環境の改善、回線契約の切り替えにかかる初期費用に関する自治体への支援を計画している。

(国 2024-10-01付)