不登校の子・保護者をサポート　総括支援員を試行配置　こども家庭庁　７年度から計画

（国 2024-09-27付）

　こども家庭庁は７年度、不登校の子どもと保護者を支援する不登校総括支援員（仮称）の試行配置を計画している。学校、教育委員会、医療機関、民間施設とのつなぎ役となり、個々の悩みやニーズに応じてサポート。不登校の子ども・保護者への包括的かつ切れ目のない支援モデルの創出を図る。

　近年、学校内外の専門機関などで相談や指導を受けていない不登校の児童生徒数が増加しており、４年度調査では小・中学校における不登校児童生徒の約４割が相談を受けていないことが判明。一人ひとりの状況に応じた適切な支援が求められている。

　このためこども家庭庁は７年度から「地域における不登校のこどもへの切れ目ない支援事業」の新規着手を計画。２０都道府県・市区町村での事業委託を見込み、概算要求に２億６０００万円を計上した。

　事業の委託自治体は、福祉部局や子ども政策の担当部署において不登校総括支援員を配置。学校・教育委員会、医療機関、民間施設（ＮＰＯ法人、フリースクールなど）とのつなぎや働きかけを行い、子どもの心身の状況や、休み始めから回復するまでの時期に応じた支援を行う。

　支援例として、不登校で休み始めた子どもに対する相談支援、医療・福祉の専門機関と連携した生活等の支援、フリースクールなど民間施設に関する情報提供、子どもの通所送迎支援などを想定しており、地域の実情に応じた様々な取組を行うことができる。

　同庁の関係者は「“学びの保障”の観点から不登校対策に取り組む文部科学省と共に“子どもの育ち”や“保護者の子育て支援”の観点から手厚い支援につなぎたい」と話している。

(国 2024-09-27付)