3定札幌市議会代表質問(25日)(札幌市 2024-09-27付)
◆教育環境充実等魅力的なまちへ 企業・人材誘致
札幌市の天野周治副市長は25日の第3回定例市議会代表質問で、国内外からの企業・人材誘致に向け、教育環境の充実をはじめとした「魅力あるまちづくりを進めたい」との考えを示した。
6月、道・札幌市が「GX金融・資産運用特区」に決定したほか、ラピダス社の進出などに伴い、国内外からの人材誘致がより活発化することが予想される。
市外から人材が転入する際、特に子育て世帯では教育環境が判断要素として重要になる。「社会状況の変化に合わせて、教育環境をはじめとしたまちづくりへの社会的なニーズも変化していく」との認識を示した。
村山拓司議員(自由民主党)の質問に対する答弁。
◆事業持続踏まえ拡充の検討継続 子ども医療費助成
町田隆敏副市長は、子ども医療費助成の拡充について「財源をしっかりと見極めつつ、将来にわたる事業の持続可能性などを踏まえて検討を続けている」と述べた。
子ども医療費助成については、対象年齢の段階的な拡大を進めており、本年度は中学3年生まで、7年度には高校3年生まで拡大する予定だ。
一方、全国の9割以上の市町村が撤廃している所得制限は残ったまま。所得制限の撤廃は「市民の声の中でも特に要望が多く、市としても重要な課題」との認識を示した。
多額の財源が必要になることから、市での検討と併せて国への要望を進めていくとした。
村山議員の質問に対する答弁。
◆先進事例や職員の意見反映し策定へ 子育て・女性職員次期応援プラン
町田副市長は、次期子育て・女性職員応援プランの策定に当たり、先進事例や職員の意見を反映させるなどして、市職員のさらなる子育て支援を進めていく考えを示した。
同プランは2年度に策定。5年12月の一部改定では、男性職員の育児休業取得率の数値目標を大きく引き上げ「7年度末までに85%以上」とした。
7年度で計画期間が終了することから、次期プランの策定などを通して「次代を担う子どもたちの成長を支えられる組織を目指していきたい」と述べた。
村山議員の質問に対する答弁。
◆緊急時などの対応強化図る 第2児相7年度開設
町田副市長は、7年度に予定している仮称・第2児童相談所の開設を通して「緊急時の要支援家庭へのアクセス性向上、一時保護需要への対応強化を図っていく」との考えを示した。
第2児相の開設に先立ち、市は本年度、市内の管轄エリアを分割し、所管する担当部長と相談判定3課長を新設。児童虐待相談によりきめ細かく対応できる体制を整備した。
開設後は「計画的な人材育成や2所間での困難事案共有などによって高い専門性を維持していく」と述べた。また、第2児相の開設効果を検証しながら「第4次市児童相談体制強化プランを検討する中で、さらなる機能強化を目指していきたい」との方針を示した。
うるしはら直子議員(民主市民連合)の質問に対する答弁。
◆安心し自らの思い表明へ仕組み検討 子のアドボカシー
町田副市長は、社会的養護下にある子どものアドボカシー(意見形成・表明支援)について「派遣方法などの検証を重ねながら、子どもが安心して自らの思いを表明できる仕組みを検討していきたい」と述べた。
児童福祉法の改正に伴い、市は本年度から「子どもの意見形成・表明等支援事業」を実施。
専門的な知識・経験を持つ意見表明等支援員(アドボケイト)を配置し、市児童相談所一時保護所や児童養護施設などで暮らす子どもの意見形成・表明を支援している。
併せて、施設職員に対する理解促進、研修などを通した人材養成を推進している。
うるしはら議員の質問に対する答弁。
(札幌市 2024-09-27付)
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