道人事委　６年度給与勧告　月例給等　３年連続引上げ　寒冷地手当改善　再任用職員も

（国 2024-10-07付）

過去１０年間の給与勧告の状況（クリックすると拡大表示されます）

　道人事委員会は４日、道職員の月例給・ボーナス引き上げを鈴木直道知事と冨原亮道議会議長に勧告した。若年層を重点として全職員の俸給表を引き上げ、月例給を３・０１％、ボーナスを０・１０月それぞれ引き上げる。寒冷地手当をはじめとする諸手当や再任用職員の手当も改善し、１人当たりの年間影響額は一般行政職（平均年齢４１・１歳）で２２万１０００円の増となる見通し

　道人事委員会は、職員の適正な給与を確保するため、国や他自治体の職員、民間給与との均衡を考慮して勧告を行っている。４月１日現在における給与勧告対象の職員は５万４６３３人（平均年齢４２・２歳）。うち小・中学校の教員が３４・８％、高校・特別支援学校の教員が１８・２％と教育職が半数を占める。

　改定内容をみると、初任給は大卒で２万３８００円、高卒は２万１４００円増と大幅に引き上げ、若年層を重点として全職員に効果が及ぶよう給料表を改定する。寒冷地手当を含めた改定率は３・０１％で、定期昇給分を加えると月収で４・１％の改善が見込まれる。

　期末手当と勤勉手当は均等に引き上げ、年間支給月数は４・５０月分から４・６０月分へと上昇。職員の活躍に応じた処遇を実現するため７年度から成績優秀者に係る勤勉手当の支給上限を見直し、平均支給月数の「２倍」を「３倍」に変更する。

　寒冷地手当の支給月額は地域の区分に応じて１１００円～３３４０円まで引き上げ。７年度からは新たな気象データに基づき支給地域を見直す。

　現行６５００円の配偶者に係る扶養手当は廃止。生計費の補填・充実を図るため、子どもに係る手当を現行の１万円から１万３０００円に引き上げる。いずれも８年度までに段階的に行う。

　地域手当も段階的に改定。札幌市の手当は８年度以降、現行の３％から４％へと引き上げる。

　通勤手当の支給限度額は現行の月７・５万円を１５万円へと引き上げ、採用時など特急急行料金などに関する支給要件を緩和する。

　管理職員の特別勤務手当は平日深夜勤務の対象時間帯を拡大。「午前０時～午前５時」を「午後１０時～午前５時」に改める。

　定年前再任用短時間勤務職員や暫定再任用職員の手当も改善し、６年度から寒冷地手当、７年度から地域手当の異動保障、特地勤務手当・へき地手当を新たに措置する。各手当の支給額は一般職員と同額とする。

(国 2024-10-07付)