スポーツ庁　部活動改革へ骨子案　「地域展開」に名称変更　推進期間　８～１３年度に延長

（国 2024-10-24付）

　スポーツ庁は２３日の地域スポーツクラブ活動ワーキンググループ第３回会議で「地域スポーツ・文化芸術創造と部活動改革に関する実行会議」中間取りまとめ骨子案を示した。部活動を地域にそのまま委ねるのではなく、地域全体で幅広い活動を保障する観点から「地域移行」の名称を「地域展開」に変更するよう提案。次期改革期間を前期（８～１０年度）、後期（１１～１３年度）の計６年間で進める案に、出席した委員は賛意を示した。

　国は５～７年度を部活動改革の推進期間に設定し、実証事業を通して運営団体・実施主体の整備やコーディネーターの配置など自治体の取組を支援してきた。

　先行する自治体で様々な好事例が生まれる一方、改革の途上にある自治体も多く、国は８年度以降を次期推進期間として設定。休日・平日を含めた改革や自治体支援の方向性をまとめる。

　骨子案では、将来にわたり子どもたちが継続的にスポーツ・文化芸術活動に親しむ機会を確保するとともに、地域全体の関係者が連携して支える改革の理念を踏まえ、地域移行を「地域展開」に変更するよう提案。

　各自治体において部活動改革に係る専門部署の設置や総括コーディネーターの配置などの推進体制を整備する重要性や、地域クラブ活動の定義・要件や認定方法を明確化する国の役割も示した。

　次期改革期間は前期を８～１０年度、中間評価を挟んで後期を１１～１３年度として設定。今後改革に取り組む地域は前期から「地域展開」に着手するなど、地域の実情にあった在り方を模索する。

　また、継続的・円滑な取組を進めるため受益者負担と公的負担のバランスなど費用負担の在り方も盛り込む。

　委員からは推進期間の延長に賛意が示され、「改革の“実行”から“定着”などの名称を付け、各地域で段階的に取組が進めば」と意見した。

　今後は指導者の確保などの個別課題を整理し、１２月の実行会議で中間取りまとめを策定。関係団体に対するヒアリング調査を経て７年春ごろに最終取りまとめを発表する。

(国 2024-10-24付)