道教委 健康教育研究協渡島・檜山 望ましい生活習慣定着へ 國學院大・青木教授が講演
(道・道教委 2024-10-21付)

健康教育推進研究協議会
健康教育推進研究協議会

 【函館発】道教委は7日、函館市亀田交流プラザで健康教育推進研究協議会を開いた。オンラインを含め、全道から教職員約140人が参加。講演や実践発表等を通して、児童生徒の望ましい生活習慣の定着を目指す実践に向けて研鑚を積んだ。

 協議会は、各学校や地域の実態等に即した健康教育推進のための方策を学び、学校における健康教育・食育の充実を図ることが目的。全道3会場で開かれ、渡島・檜山会場は「生活習慣」をテーマに講演や実践発表等を展開した。

 國學院大學人間開発部子ども支援学科の青木康太朗教授は「体力向上と望ましい生活習慣の確立を目指して」と題して講演した。

 生活習慣は、生活する上で必要な「基本的生活習慣」、安全に秩序を持って生活するための「社会的生活習慣」に分けられることを説明した。子どもが決まった時間に寝食を繰り返すことでサイクルが定着するため「親のライフスタイルに影響を受けやすい」と強調。子どもの育ちにおける睡眠の役割や夜更かしのリスク、体力および運動能力と睡眠時間の関係性などに関してはデータをもとに解説した。

 また「早寝早起き朝ごはん」によって自律的行動習慣が身に付き、朝食が学力や体力、心身の疲労感に深く結び付いていることを説いた。幼少期に行う運動やスポーツの意義としては「健康的なからだの育成」「意欲的なこころの育成」「社会適応力の発達」など5点を提示。子どもが自ら遊びのルールなどを考えて工夫して遊ぶ過程に、認知的機能の発達が見込まれることを示した。

 このほか、望ましい生活習慣や体力向上等に向けた学校の取組についてデータを踏まえて説き、全国の好事例を紹介。「今後は児童に伝わる方法を考え、家庭との連携の在り方を検討する必要がある」と伝えた。

 このあと、函館市立北中学校の杉澤美里栄養教諭、室蘭栄高校の伴野美穂養護教諭が、成長期に適切な食生活や睡眠時間の定着を目指した実践を発表。協議・演習では「望ましい生活習慣の定着に向けたプラン」をテーマに展開した。

(道・道教委 2024-10-21付)

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