道立学校年代別の時間外勤務 ベテラン層で長時間傾向 ICT習熟、意識面に課題も(道・道教委 2024-10-23付)
道教委は道立学校における主幹教諭・教諭の5年度時間外在校等時間の状況を年代別にまとめた。目標値である年間360時間以内の割合は30歳以下が42・7%と最も低かった一方、1000時間を上回る割合が最も高いのは51~60歳のベテラン層となっており、ICT機器の習熟や長年のワークスタイルから脱却できないなど意識面の課題があることが分かった。
道教委の学校における働き方改革「北海道アクション・プラン(第3期)」では、時間外在校等時間を月45時間以内、1年間で360時間以内とする目標を設定。
数値目標を目的化することなく、教員一人ひとりが変化を実感できる働き方改革を目指す方針を示している。
360時間以内の割合が最も低かったのは30歳以下で、道教委は業務経験が少ないことから教材研究や各種事務に時間を要していることが影響していると分析。
61歳以上を除いた場合、年間360時間以内の割合が最も高いのは31~40歳で、業務経験の実績やライフステージなどが影響していると分析する。
一方、41~60歳で徐々に長時間勤務の傾向が見られており、年間1000時間を上回る教職員の割合は51~60歳が2・0%と最も高かった。
道教委が学校訪問してヒアリングを行った結果、これらの年代は校内の中心的な役割として活躍する一方、「ICT機器の活用など新たな業務への対応に苦慮している」「仕事を丁寧に進めたいため長時間の働き方にこだわり、仕事のスタイルを変えられない」などの課題があるという。
道教委は今後、時間外在校等時間が特に長時間となっている教員が在籍するなど特定の学校を訪問し、個別の実態に応じて改善に向けたアプローチを図っていくとしている。
(道・道教委 2024-10-23付)
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