道教委が働き方改革促進会議 ICTツール導入支援を 学校業務の改善へ意見交換
(道・道教委 2024-10-23付)

  道教委は21日、道庁別館で6年度第1回学校における働き方改革促進会議を開催した。学校訪問で聴取した業務改善の取組や現場の課題を報告し、改善点を議論。業務改善に資するICTツールの購入支援や電子決済の促進など校務DXを推進する必要性を確認。地域とのつながりの希薄化も課題として挙がり、旗振り役となる行政の役割の重要性が指摘された。

 道庁別館とオンラインによるハイブリッド形式で開催。校長会、教委連、PTAなどの関係団体、経済界や大学の有識者ら委員13人が出席した。

 道教委の谷垣朗教職員局長の開会あいさつに続き、第3期アクション・プランの概要や質の高い教師の確保に向けた国の動向、時間外在校等時間の状況、学校訪問の意見聴取結果を報告した。

 続いて意見交換。学校関係者からは、出欠確認を自動表示する教職員ポータルサイトや、スクールバスの運行状況の確認アプリの導入など校務DXの事例を報告。ICTツールの導入を促す財源の必要性が指摘され「働き方改革で効果のあった取組を広め、各自治体で導入してもらえるよう働きかけることが大切」との意見があった。

 各市町村において電子決済の導入促進を求める声も上がり「紙で決済が行われている学校も多い。電子決済に一本化されれば教頭の業務はとても楽になる」と意見した。

 学校・地域との関わりの希薄化も課題に。PTAからは、通知表の二期制や所見欄の記載が減ることで子どもたちを見取る機会が減少することを懸念し、登下校の見守り活動などの協力を得るためにも、積極的なコミュニケーションを図っていく必要性を確認した。

 経済団体の関係者はコミュニケーションの重要性からテレワーク率が上昇している民間企業の状況を紹介。ICTを活用して労働生産性を高め、子ども・保護者との接点の強化につなげるよう提案した。

 行政に対する要望では、教員の配置、教員人材の確保やメンタル対策が喫緊の課題であるとし、校務DXや地域との協働を進める上で旗振り役となる行政の役割に期待。「時間をかけなくてはならない生徒指導や保護者への対応もある。どこを改革し、厚みを持たせるかを慎重に考える必要がある」と意見した。

(道・道教委 2024-10-23付)

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