道教委がいじめ問題対策連絡協 早期発見・対応へ情報共有 最新知識 養成段階で習得を(道・道教委 2024-10-25付)
道いじめ問題対策連絡協議会
道教委は24日、札幌市内のかでる2・7で道いじめ問題対策連絡協議会を開催した。道内の市町村教委、学校、PTA、関係機関・団体から23人が参加し、いじめ防止に向けた情報共有、啓発活動、早期発見・早期対応の取組を報告。「心の健康観察」アプリなどICTツールの導入が始まる中、教員養成段階の学生に新しい知識・技術を習得させる重要性が指摘された。
会議は、学校と関係機関・団体との連携・協力を図り、本道におけるいじめ問題に対応する施策などを議論するため年1回開催している。
開会に当たり齊藤順二学校教育局生徒指導担当局長があいさつ。いじめの認知件数の増加は積極的な認知の理解や相談対応による効果と肯定的に捉える一方、いじめ重大事態では学校・関係機関と連携した組織的な対応に課題があるとし、学校、家庭、地域が一体となった取組を進めるため忌憚のない意見を求めた。
続いて生徒指導・学校安全課が本道におけるいじめの問題の状況や対応について説明。1人1台端末から児童生徒の相談内容を学校に伝える「おなやみポスト」や、高校生がオンライン上でいじめ問題について語り合う「カフェミーティング」などいじめ防止に向けた取組を伝えた。
続いて意見交換。初動対応でスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、弁護士、警察との連携が遅れて事態が深刻化したケースも多いことから専門機関と連携して対応する重要性をあらためて確認。加害者と被害者が逆転するなど対応が困難な事案が多いことも指摘された。
道高P連からは保護者・生徒・教員が話し合う「高校生と語るつどい」など普及・啓発活動の取組を報告。人権擁護委員連合会からは「こどもの人権110番」による電話相談や人権教室の開催などの取組を紹介した。
札幌市教委は、本年度から全市に導入した「心の健康観察」アプリによる早期発見・早期対応体制を説明。管理職を含めた全教職員で子どもたちを見取り、援助要請への対応を講じていることを伝えた。
大学関係者からいじめやトラブルの早期発見に向けたICTツールの活用が始まる中、教職課程で必要な知識を身に付ける必要があるとし「10年、20年前の学校を想定しては対応できない。現在の状況を整理・構造化し、教員を目指す学生に一定の知識・スキルを身に付けてもらうことが重要」と意見した。
道教委は5年度部活動に係る調査結果をまとめた。札幌市立を除く道内公立中学・高校、特別支援学校における部活動の加入生徒数は10万7573人となり、4年前と比べて1万2476人減少。加入率は71・6%で1・1ポイント下降した。拠点校方式による部活動は14自治体で実施し、今後さらに増加することが予想される。
(道・道教委 2024-10-25付)
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