札幌北陵高 教員育成プログラム 1学年に小・中職場体験 3年間の系統的な取組へ
(道・道教委 2024-10-22付)

 道教委と道教育大が連携して取り組む北海道高校「未来の教員育成プログラム」の拠点校・札幌北陵高校(加藤誠校長)は、本年度から1学年に小・中学校へのインターンシップを導入する。道教委の「高校生の小・中学校等におけるインターンシップ」を活用し、11月中に石狩管内の3市町の中学校7校と近隣の小学校3校で実施。1年生から教員の職務内容や魅力を体感することで、プログラムを3年間の系統的な取組へと進化させる。

 プログラムは、高校段階から教員の仕事を理解し、教員になるための素養を高めるとともに、教員を志す生徒の増加を図り、教員不足の解消につなげることをねらいに4年度から実施しているもの。3年生を対象とした「教員基礎探究」、2年生対象の「教員基礎」を設置し、学校実習など、道教育大と連携した各教育プログラムを実施している。

 同校は、道央圏域の拠点校として、開始当初からプログラムに参画。高校生を対象とする学校設定科目を設定し、授業体験や大学生との交流など教員としての素養や意欲を高める様々な教育活動を展開している。

 同校によると、ここ数年、プログラムに魅力を感じ、入学してくる生徒も多いという。そこで、プログラムに臨むモチベーションを維持させることを目的に、道教委が実施する「高校生の小・中学校等におけるインターンシップ」を本年度から1年生を対象に実施。2年生の教員基礎、3年生の教員基礎探究のプログラムに結び付け、3年間の系統的な取組へとつなげる考えだ。

 今回、インターンシップへの参加に名乗りをあげた1年生は62人。管内の教育局が各市町村教委と調整し、高校を小・中学校と組み合わせる「教育局マッチング型」を活用し、江別市、石狩市、当別町3市町の中学校7校で27人が教職体験を行う。

 残りの35人は、近隣の学校と連携してインターンシップを受け入れる「地域連携型」を活用。同校独自で近隣の小学校(屯田小・屯田北小、屯田西小)に依頼し、希望者全員の受け入れ先を決定した。

 インターンシップは、11月から順次実施。授業参観や学習指導・清掃指導・給食指導・部活動指導等の補助、学級担任事務体験、教員との交流などを行う予定。

 本年度、道教委の地域とつながる道立高校魅力化推進校長(自己推薦校長)に選ばれ、4月から同校に着任した加藤校長は「教員育成に係る道教委の実施プログラムを学校現場が系統化、意味付けることで、生徒が教員になるための素養を高めるとともに、意欲の高揚を図りたい」と期待する。

(道・道教委 2024-10-22付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委 小・中教育課程改善協議会 資質・能力育成の授業へ 中学校国語 指導計画作成演習

 道教委の本年度小・中学校教育課程改善協議会が10日から始まった。16日に開催した中学校国語部会には49人が参加。単元「走れメロス」の指導計画を作成する演習などを通して、国語科の資質・能力の...

(2024-10-25)  全て読む

道教委が部活動等関係者会議 指導者確保策など協議 地域連携で人材掘り起こしを

部活動関係者会議  道教委は22日、札幌市内のかでる2・7で第1回部活動・地域クラブ活動関係者会議を開催した。部活動の地域移行に向けた取組状況を説明し、指導人材の確保など今後の方策について意見交換。地域課題の...

(2024-10-24)  全て読む

道教委・大鐘委員 後志管内視察 個人の実践が組織改善に 倶知安小の健康教育に関心

 【小樽発】道教委の大鐘秀峰委員は18日、後志管内教育状況を視察した。うち倶知安町立倶知安小学校(中村和男校長)では、健康教育推進リーダーを中心に全校一丸で児童のメンタルヘルス対策に取り組む...

(2024-10-24)  全て読む

道教委が働き方改革促進会議 ICTツール導入支援を 学校業務の改善へ意見交換

  道教委は21日、道庁別館で6年度第1回学校における働き方改革促進会議を開催した。学校訪問で聴取した業務改善の取組や現場の課題を報告し、改善点を議論。業務改善に資するICTツールの購入支援...

(2024-10-23)  全て読む

道立学校年代別の時間外勤務 ベテラン層で長時間傾向 ICT習熟、意識面に課題も

表1  道教委は道立学校における主幹教諭・教諭の5年度時間外在校等時間の状況を年代別にまとめた。目標値である年間360時間以内の割合は30歳以下が42・7%と最も低かった一方、1000時間を上回る...

(2024-10-23)  全て読む

道教委 健康教育研究協渡島・檜山 望ましい生活習慣定着へ 國學院大・青木教授が講演

健康教育推進研究協議会  【函館発】道教委は7日、函館市亀田交流プラザで健康教育推進研究協議会を開いた。オンラインを含め、全道から教職員約140人が参加。講演や実践発表等を通して、児童生徒の望ましい生活習慣の定着を...

(2024-10-21)  全て読む

道教委 小・中教育課程改善手引 資質・能力3編で整理 授業改善の具体など示す

 道教委は、6年度小・中学校教育課程改善の手引を作成し、義務教育課のホームページで公開した。現行の学習指導要領の着実な実施によって、育成が求められる資質・能力を「総則」「Topics」「各教...

(2024-10-21)  全て読む

特セン 7年度運営の方向性 新たな教師の学び実現へ サテライト会場で集合研修

 道立特別支援教育センターは7年度に向けた運営・取組の方向性をまとめた。研修事業では令和の日本型学校教育を担う「新たな教師の学びの姿」の実現に向けて探究のプロセスを重視。特定の集合研修は道内...

(2024-10-18)  全て読む

【教育長選任】吉田氏を再任 栗山町教委

 【岩見沢発】栗山町教委の吉田政和(よしだ・まさかず)教育長の再任が、9月定例会議で同意を得た。任期は10月1日から9年9月30日まで。2期目。

(2024-10-18)

札幌あいの里高支と道教大札幌校 北海道福祉のまちづくり賞 受賞の栄誉 地域の事業所等と販売活動

 札幌あいの里高等支援学校(今井章文校長)と道教育大学札幌校が、6年度道福祉のまちづくり賞を受賞した。札幌市北部地域の事業所や学校などと連携し、販売活動や活動紹介、ステージ発表、交流などを行...

(2024-10-18)  全て読む