旭川で第32回全国川サミット 川を“自由”にし共生を 附属旭川小児童が事例発表(市町村 2024-10-28付)
全国川サミット
【旭川発】第32回全国川サミットin旭川が、19日にOMO7旭川by星野リゾートで開かれた。「川と共に活きる~かわとまちづくり」をテーマに、道教育大学附属旭川小学校(笠原究校長)の児童が事例を発表。河川との共生について「災害が起きない範囲で川を自由にすることを考えるのが大切」などと伝えた。
サミットは、1級河川と同じ名前またはその流域にある全国の市区町村が集まり、川と共存するまちづくりを共に進めることを目的に毎年開催されている。7道県26市町村から300人以上が参加。道内での開催は平成5年に鵡川町(現むかわ町)で開かれた第2回大会以来となった。
主催は全国川サミット連絡協議会、旭川市、第32回全国川サミットin旭川実行委員会。前日18日には関係者を対象に旭川市内北彩都ガーデンの視察や連絡協議会総会、首長サミットなどが行われた。
開会式では、主催者を代表して旭川市の今津寛介市長があいさつ。「私たちは川を生かし、生かされながら日々の生活を送っている。今回のサミットを通じ、川と共存するまちづくりについて考え、認識を共有してほしい」などと呼びかけた。
来賓からは道の浦本元人副知事が鈴木直道知事のメッセージを代読。「サミットで得られた知見が全国の川によるまちづくりに生かされることを期待している。道としても“流域治水”の取組を着実に推進し、住民の安全・安心を守っていきたい」と述べた。
このあと事例発表に移り、はじめに附属旭川小の4年生が「川のまち旭川調査隊」と題して授業で調べたことを報告した。
このうち1組では、考える「すてきな川」を「生き物がたくさんいる」「水が透き通っている」「人の手が加えられていない」とし、伊野川の調査結果を説明。水質について、中性でCOD(化学的酸素要求量)の値が低く、きれいな川だったことを伝えた。
水生生物調査の結果として、ヤマメやヘビトンボ、フクドジョウ、カゲロウなどが確認できたと報告した。
旭川市近郊の大雪ダムおよび忠別ダムの役割などを説明。また、市内で過去に発生した水害の歴史を紹介した。
川との共生について、学習を始める前は「ダムや堤防等で川の氾濫を抑えることが大事」と考えていたものが「災害が起きない範囲でどのように川を自由にするかを考える」に変化したと結論付けた。
児童の発表を終え、附属旭川小の教員が「“川と共に活きるまちづくり”を位置付けた学びの成果と課題」と題して発表。また、旭川駅周辺かわまちづくり計画推進WG構成員でミズベリング旭川の佐藤勉代表が旭川におけるかわまちづくりの取組について説明した。
最後の記念講演では、環境省釧路自然環境事務所の岡野隆宏所長が「自然を生かした地域づくりへ~ネイチャーポジティブという考え方」、開発局河川計画課の空閑健課長が「第9期北海道総合開発計画と北海道の流域治水」と題し、それぞれの立場で川がもたらす恵みや人々との関わりなどについて解説した。
(市町村 2024-10-28付)
その他の記事( 市町村)
全校に大型電子黒板とAIドリル配備 新機能活用し授業改善 森町教委 推進教員と共に
【函館発】森町教委は6年度、デジタル田園都市国家構想交付金を活用し、全小・中学校に大型電子黒板とAIドリルを配備した。導入から数ヵ月、道教委「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の推進...(2024-10-29) 全て読む
高木組に感謝状贈呈 上ノ国町教委 町内環境整備で
【函館発】上ノ国町教委は22日、(株)高木組(函館、中田俊一郎社長)に感謝状を贈呈した。町内の広場や上ノ国小学校校庭の整地を行った地域貢献活動に対するもの。上野敦也教育長が新栄隆土木部課長...(2024-10-28) 全て読む
釧路市教委 算数・数学科研修講座 子が解決したい問題を 文科省・島尾学力調査官招き
全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた算数・数学科の授業公開と研究協議を通して、指導の在り方について理解を深めることがねらい。市・管内の小・中・義務教育学校・大学生114人が参加し、算数・...(2024-10-28) 全て読む
当別町教委 西当別中女子バレー部 部活動地域移行へ 実証事業を展開 アルテミスの選手が指導
当別町教委は12日、町総合体育館で女子バレーボールVリーグに所属するアルテミス北海道の選手を招いて部活動地域移行の実証事業を開いた。西当別中学校(森聰校長)女子バレーボール部の生徒8人が参...(2024-10-28) 全て読む
部活動地域移行アンケート調査結果 小学生 多様な活動希望 保護者 費用負担など懸念
当別町教委は、部活動地域移行に関する小中学生とその保護者、教員に対するアンケート結果をまとめた。小学生への質問では、多様なスポーツ・文化活動を希望する傾向が顕著に。保護者に対する質問では、...(2024-10-28) 全て読む
武藤文科省教育課程課長が講演 デジタルで子の学び支援 紋別市教委 活用能力が必要
【網走発】紋別市教委は文部科学省初等中等教育局の武藤久慶教育課程課長を招いて7日、市民会館で教職員等向け講演会を開いた。武藤課長は「なぜ令和の教育改革なのか、教育DXなのか? 次期教育課程...(2024-10-18) 全て読む
稚内市教委 部活動地域移行アンケート 専門の指導者求める声 顧問の負担 9割が「ある」
【稚内発】稚内市教委は、「部活動地域移行に関するアンケート調査」の結果を公表した。生徒に対する質問項目「今の部活動がもっとこうなったいいのにと思うこと」(複数回答可)の回答では「専門の指導...(2024-10-18) 全て読む
副会長に奥村氏 新冠町 日高管内教育長会 役員修正
【苫小牧発】日高管内教育委員会教育長会は11日、浦河町教委の教育長交代に伴う役員の修正を行った。副会長を務めていた浅野浩嗣浦河町教委教育長に代わり、学校教育部会長の奥村尚久新冠町教委教育長...(2024-10-17) 全て読む
奥尻町教委 DX・Step―Up 説明会 離島の課題解消へ 7年度以降本格化 STEAM本部機能を整備
【函館発】離島が抱える地理的ハンディキャップを解消し、教育活動の幅を広げようと、6年度から「奥尻町教育DX・Step―Up事業」が始まった。町教委はデジタル田園都市国家構想交付金の採択を受...(2024-10-16) 全て読む
紋別市地域クラブ準備委員会 期間型種目創設など協議 吹奏楽は7年度中に移行へ
紋別市地域クラブ準備委員会(会長・牧野昌教紋別市教委教育長)は9日、市文化会館で第4回会議を開催し、地域クラブのモデル案を協議した。アンケートで希望の多かったバドミントンのほか、期間型種目...(2024-10-15) 全て読む