道教委とLITALICOが研究会 ツールの有効活用探る 別海上西春別小が実践発表(道・道教委 2024-11-05付)
道教委と高校教育、特別支援教育に携わる教員向け支援サービスの提供に関わる連携協定を結ぶ㈱LITALICOは10月31日、オンラインでインクルーシブ教育実践研究会を開催した。別海町立上西春別小学校の山口和克教諭と平松正也教諭が同社教育ソフト活用実践を発表。スモールステップの教材が用意され、それをアセスメントと併せせて活用できる利点などを伝えた。
道教委と同社は8月下旬、連携協力に関する協定を締結。互いの資源を活用し合い、協働して取り組むことで本道における特別支援教育の一層の充実・発展につなげることとしている。
LITALICOは「障害のない社会をつくる」というビジョンのもと、障害・福祉の領域で取組を行う企業。児童発達支援事業所や放課後等デイサービスの運営の中で、子どもの自立を直接支援する「LITALICOジュニア」や、発達に特性のある子や家族向けのメディア「LITALICO発達ナビ」で地域資源の情報の発信などを行っている。
また、教育委員会や学校の依頼に合わせた研修の開催や、学校現場で活用できる無料アプリの開発などを進めている。
教育実践研究会では、特別支援教育における他の自治体・学校の取組を情報共有するとともに、支援の際の困り感の解消につなげることなどをねらった。
この日は、同社の教育ソフトを導入済みまたは導入を検討する道内の小学校、中学校、高校から教諭ら90人が参加した。
事例発表に先立ち、教員をサポートする同社のICTのツール「LITALICOソフト」を紹介した。
同社の職員が①子どもの実態把握やその実態に合わせた計画作成を行う「まなびプラン」②自立活動や学習に関する教材を約2万5000枚自由に閲覧できる「学び教材」③子どもへの手だてや特別支援教育に関する知識を学べる「まなび動画」―の三つのツールを伝えた。
事例発表では、山口教諭と平松教諭がまなびプランの活用事例を紹介し「共通の尺度でアセスメントをしたり引き継ぎが行えるようになった」と報告。また、読字障害・書字障害での活用実践例を紹介し「スモールステップの教材が用意され、それぞれのニーズに合わせた段階から取り組むことができる」などの利点を伝えた。
参加者からは「まなび教材によって教材研究や指導・支援計画作成の軽減、アセスメントにおける視覚化などを学ぶなど、学校全体で取り組んでいきたい」「教師と子どもにとってとても魅力的な教材やツールで本校でも導入を検討したいと思った」などの感想が寄せられた。
(道・道教委 2024-11-05付)
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