7年度全国学力調査CBT化 理科問題のサンプル公表 拡大文字対応 7年1月公開
(道・道教委 2024-10-31付)

 文部科学省は7年度全国学力・学習状況調査のCBTサンプル問題を公開した。端末を使用した調査に生徒・教師が円滑に移行できるよう、本調査で使用される可能性のある解答方式の9問を公開。今後は特別な配慮を必要とする生徒のため、拡大文字やルビ振りを使用した問題を7年1月に公開する。

 文科省は学力調査のCBT化を順次進め、7年度は中学校の理科、8年度は中学校の英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」の4領域全てでCBT化。9年度から全教科調査と児童生徒質問紙調査をCBT化する。

 CBT化によって、動画、音声、表計算ツールなど様々な機能を使用した出題が可能になるほか、ICTを活用した授業で身に付けた力が多面的に測定できる。

 配慮を要する児童生徒や不登校の児童生徒への柔軟な対応も可能となることから、文科省は調査方法の改善に向けて検討を進めている

 7年度の理科調査では児童生徒に異なる問題を割り当てるIRT(項目反応理論)の導入を開始。学習指導要領の各領域からこれまで以上に多くの問題を出題する仕組みとする。

 公開したサンプル問題は9問。元素記号を直接入力する問題、グラフ上から沸点をクリックする問題、ろ過の仕組みのアニメーションを再生し解答する問題、複数の図を移動させて化学変化のモデルを作成する問題などを用意し、メクビットで使用するイメージが理解できる。

◆キーワード IRT

 項目反応理論(Item Response Theory)の略。児童生徒の正答・誤答を問題の特性(難易度、測定精度)によるものか、児童生徒の学力によるものかを区別・分析し、学力のスコアを推定する統計理論。単一問題で正答率を集計していた従来の方法とは異なり、幅広い領域・内容から出題ができるほか、調査日の複数設定が可能になる。

(道・道教委 2024-10-31付)

その他の記事( 道・道教委)

学びと育ちの政策連携で 柔軟な組織体制必要 道総合教育大綱改定へ委員

道総合教育会議  道と道教委は10月30日、札幌グランドホテルで第3回道総合教育会議を開催した。7年度からスタートする道総合教育大綱の改定素案について道教委の各委員が意見。「学び」と「育ち」に係る政策連携を...

(2024-11-01)  全て読む

道教委 ONE―TEAM事業 18日にシンポジウム 専門高校と産学連携考える

 道教委は18日午後1時30分から札幌市内の道第二水産ビルで「北の専門高校ONE―TEAMプロジェクト」産学連携シンポジウムを開催する。農業・工業・商業の学科を設置する専門高校3校の生徒によ...

(2024-11-01)  全て読む

“学びの過程”を再構築 道中理 第62回函館大会

道中理函館大会  【函館発】第62回道中学校理科教育研究会函館大会が18日、函館市立深堀中学校で開かれた。市内3中学校の教諭による各学年の授業を公開し、分科会や全体会に加え、道内外の実践を共有するブース発表...

(2024-10-31)  全て読む

道教委が根室で移動教育委員会 地域で子主体の環境を 道MA+CHの成果等報告

根室市移動教育委員会  【釧路発】道教委は24日、根室市総合文化会館で6年度移動教育委員会を開催した。地学協働まちづくり推進事業(北海道MA+CHプロジェクト)の成果や根室管内の教育概況を報告。プロジェクトの今後...

(2024-10-31)  全て読む

道教委がミライの部活動体験会 多様な球技 プロが指導 ICTツールの戦術分析も

部活動体験会①バスケ指導  【岩見沢発】道教委は26日、沼田町立沼田中学校で「ミライの部活動」体験会を開催した。北空知の小中学生約30人が参加し、パルシューレやプロバスケットボールクラブ選手による指導を体験。1人1台...

(2024-10-30)  全て読む

道立学校のいじめ重大事態で 再発防止へ取組徹底 寄宿舎の状況把握など改定

 道教委はいじめ重大事態の報告書を受け、道立学校における再発防止策を改定した。早期発見・事案対処マニュアルの点検・見直しや寄宿舎における児童生徒の状況把握などを追記。各教育局長、道立学校長に...

(2024-10-30)  全て読む

道教委 教師の卵育成へ教志ゼミ ICT化進む学校の今 教員志望学生 垣根越え交流

 道教委は27日、「ほっかいどう教志ゼミ」第1回の遠隔学習会を開催した。「ICTの活用は授業だけじゃない?」をテーマにICTの活用が進む学校現場の1日を紹介。教職志望の大学生26人が参加し、...

(2024-10-29)  全て読む

道教委 教員基礎探究アンケート 「教員になりたい」73・5% 教職の難しさに不安の声も

表1  道教委は、道教育大学と連携して取り組んでいる道高校「みらいの教員育成プログラム」における本年度「教員基礎探究」のアンケート結果をまとめた。受講前と比べ、全体の73・5%が「教員になりたいと...

(2024-10-29)  全て読む

7年度端末共同調達の意向調査 約32万台 クローム5割に オプトアウト 7自治体が希望

端末共同調達事業部会  道公立学校情報機器整備共同調達会議(会長・中島俊明道教委教育長)は、1人1台端末の7年度共同調達に係る事前意向調査結果をまとめた。道、札幌市を含む159自治体が約32万5000台の端末の整...

(2024-10-28)  全て読む

道 ヤングケアラー当事者アンケート 半数が「気持ちが不安定」 相談先や経済的負担解消を

表1  道がヤングケアラー当事者20人を対象に実施したアンケート調査結果がまとまった。ケアをしていて大変なこととして「自分の時間がない」「気持ちが不安定になる」などの意見が多く上がる一方、「生活面...

(2024-10-28)  全て読む