教育DX加速化 庁内横断で検討 道教委が推進会議新設 校長会など参画 15日初会合
(道・道教委 2024-11-11付)

 道教委は、庁内横断的に教育DXの加速化に向けた方向性を検討する「教育DX推進会議」を立ち上げた。道教委関係各課のほか校長会・教頭会などの関係団体で構成。学校現場の声や民間企業、有識者の知見を踏まえ、ICTを活用した校務処理や学習指導、学校運営の在り方を協議する。初会合は15日の開催を予定している。

 1人1台端末とクラウドの普及は教育活動の高度化・効率化をもたらし、情報連絡ツールやデジタル採点システムなどのICTを活用した校務処理は学校業務の改善に寄与。学習指導、学校経営、教職員の働き方が大きく変化する中、デジタル化の基盤となる諸制度や環境は自治体・学校で差が生じている。

 文部科学省がまとめた教育DXに係るKPI(中間評価指標)では、ソフト・ハードの両面で達成を目指す目標を掲げ、7年度には全ての学校でファクスによるやりとりや押印を原則廃止、校務支援システムにおける名簿情報のデータ連係で手入力作業を一掃する方針を示している。

 次世代校務支援システムは8年度からの段階的な導入を計画。11年度までに全ての学校において、学習系・校務系ネットワークの統合や、ロケーションフリーでの校務処理が可能になる環境の構築を目指す。

 同会議ではこれらの国の目標も踏まえ①校務DXの推進②ICTを活用した個別最適・協働的な学びの充実③児童生徒の情報活用能力の向上④ICTを活用した学びの保障④ICTを活用した働き方改革の推進―の観点から検討を進める。

 校務処理では情報連絡ツール、デジタル採点システム、生成AIの利活用のほか、教育データを集約して分析・可視化する仕組みの構築などについて検討する予定。

 会議は総務政策局、学校教育局、教職員局、ICT教育推進局の関係各課のほか、道高校長協会、道特別支援学校長会、道高校教頭・副校長会、道特別支援学校副校長・教頭会、道公立学校事務長会などの関係団体で構成。有識者からの説明・資料提供などの協力も求め、民間の知見などを活用しながらDX実現の取組を進める。

(道・道教委 2024-11-11付)

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