道教委 地域コーディネーター講座 なぜCS必要か理解を 文科省CSマイスター講演
(道・道教委 2024-11-13付)


地域コーディネーター研修講座

 道教委は10月29日、札幌市内のかでる2・7で6年度地域コーディネーター研修講座を開いた。文部科学省総合教育政策局CSマイスター、長野県大町市立美麻小中学校の前川浩一地域学校協働コーディネーターが「地域コーディネーターの役割とスキル」と題して基調講演。前川コーディネーターは、コーディネーターとして“なぜ今コミュニティ・スクールが必要か”を理解する必要性を示した上で、同校で実施した地域と学校の協働授業の実践例を紹介した。

 研修講座は、地域学校協働活動推進員や地域コーディネーター等の資質や能力の向上を図ることがねらい。道内の地域学校協働活動推進員や地域学校協働活動に関わるコーディネーター、地学協働コーディネーターら約90人が参加した。

 開会に当たり、道教委社会教育課の伊藤直人課長があいさつ。未来を担う子どもたちの社会で生きる力を育み、豊かな成長を支えるために「学校運営協議会の熟議によって、地域と学校が目標や理念を共有し、その目標に向かって、対等なパートナーとして地域学校協働活動を実施していくことが重要」と指摘。その上で、地域の人材育成の基盤づくりの要となる各コーディネーターに対し、子どもたちの成長を地域全体で支えていく社会を実現するとともに、学校教育を核とした地域の活性化を目指して、地学協働を推進していく必要性を示した。

 続いて、前川コーディネーターが「地域コーディネーターの役割とスキル~学校運営協議会と地域学校協働活動の一体的推進」をテーマに基調講演を行った。

 前川コーディネーターはコーディネーターとして必要なこととして「協働の授業づくりの重要性や子どもたちにどんな力を付ける教育が必要かなど、なぜ今コミュニティ・スクール(CS)が必要かを理解することが大切」と指摘。CSのポイントとして①学校に主体性があること②地域が学校運営に主体的に関わること③協働で学校づくりが行われること―の3点を示した。

 また「生産地、フードロスに関する学習」や「美麻かるたの制作」など、美麻小中が総合的な学習の時間で実施した地域と学校の協働授業の実践例を紹介。協働授業を行った結果「子どもの学びを通じて教員、地域住民などの大人の知識が深まった」「“社会に開かれた教育課程”とは何かを理解し、まちづくりにつながった」などの成果が上がったことを伝えた。

 講演後には「わたしの手法とあなたの手法」をテーマに情報交換を実施。道教委社会教育課の国枝知主査が進行を務め、多様なコーディネートの手法からコーディネーターのつながりづくりやコーディネートのポイントなどを共有した。

(道・道教委 2024-11-13付)

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