新しいかたちの学び定例報告会 端末活用し授業改善へ 森町鷲ノ木小の授業参観等
(道・道教委 2024-11-13付)

新しいかたちの学び定例報告会
新しいかたちの学び定例報告会

 【函館発】新しいかたちの学びの授業力向上推進事業に関わり、指定地域の森町は道教委指導主事の派遣を要請し、10月下旬に町立鷲ノ木小学校(西尾聡校長)で第4回定例報告会を開催した。推進教員配置校および連携校4校の教頭、森町教委と七飯町教委の指導主事が参加し、授業参観と意見交換を行った。

 森町は5年度から道教委「新しいかたちの学びの授業力向上推進事業」の推進地域に指定され、小学校を中心に効果的なICT活用の実践を積み重ねている。指定2年目を迎え、連携校に七飯町立峠下小学校が加わった。

 この日、鷲ノ木小では算数の授業参観と定例報告会を実施した。推進教員の長谷川峻教諭(さわら小)と中嶋亮太教諭(森小)が、公開した授業に関して解説。学級の少人数の特性を生かし、電子黒板のミラー機能を活用して全児童の考えを共有する工夫点を説いた。

 また「年度当初からICT機器の活用が進み、授業後のフィードバックやアイデアの交流も盛んに行われている」と報告。「単元全体を俯瞰し学習指導要領が示す目標の実現にICT機器活用が適切であったか、検証する必要がある」「AIドリルのデータを蓄積し、学習履歴を見て解き直しの時間を取る」など、今後の課題にも触れた。

 続いて、各校教頭が事業の取組状況を発表した。各校とも「年度当初はICT機器の活用に抵抗感を抱く教員もいた」とし、推進教員の調整力によって活用が進んだことを説明。ステップアップシートによる目標設定や授業の丁寧なフィードバックによって、電子黒板やオンライン掲示板アプリ、AIドリルなどの活用が広がり、校内で機器利用の実践交流が行われるようになったことを示した。

 森町教委の名生達也参事は、事業の重点である1人1台端末を活用した主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善、家庭学習の充実を確認した。

 渡島教育局の中嶋由佳主任指導主事は「今後は、端末を活用しながらも、指導事項を踏まえた学びとなっているかが重要」とし「子どもたちにどのような力が身に付いたかを視点に、1単位授業の丁寧な見取りを積み重ね、指導と評価の一体化を大切にしてほしい」と助言した。

 森町では、今月20日に森小学校で同事業の成果普及研修会を実施する。

(道・道教委 2024-11-13付)

その他の記事( 道・道教委)

佐藤氏など5人に栄誉 道 社会貢献賞私学教育功績者

私学教育功績者表彰・髙島氏  道は8日、ホテル札幌ガーデンパレスで6年度道社会貢献賞(私学教育功績者)表彰式を挙行した。濱坂真一副知事が認定こども園帯広ひまわり幼稚園園長の佐藤みゆき氏ら5人に表彰状を授与。本道私学教育...

(2024-11-14)  全て読む

絆づくりメッセージ最優秀賞 礼文町船泊小など18点 いじめ等根絶へ呼びかけ

ポスター高校  道いじめ問題対策連絡協議会は6年度絆づくりメッセージコンクールの入賞作品を決定した。ことば・ポスター・写真の3部門で全道最優秀賞、優秀賞として18作品を決定。ことば・メッセージ部門では、礼...

(2024-11-14)  全て読む

北海道心の教育推進フォーラム 12月7日空知で開催 宗谷はどさん子会議で開催済

 ハートに、じーん。探してごらん、優しい気持ち―。11月は、北海道心の教育推進会議が実施する北海道心の教育推進キャンペーン強調月間。本年度は心の教育推進フォーラムを空知と宗谷の2管内で開催す...

(2024-11-14)  全て読む

道教委 地域コーディネーター講座 なぜCS必要か理解を 文科省CSマイスター講演

 道教委は10月29日、札幌市内のかでる2・7で6年度地域コーディネーター研修講座を開いた。文部科学省総合教育政策局CSマイスター、長野県大町市立美麻小中学校の前川浩一地域学校協働コーディネ...

(2024-11-13)  全て読む

高校教育課程編成・実施の手引作成 指導と評価の計画例示す 道教委 効果的な指導紹介

 道教委は、6年度高校教育課程編成・実施の手引を作成した。各教科における「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指す「指導と評価の計画例」を紹介。うち特別支援教育では、5年3月...

(2024-11-12)  全て読む

【リポート】石狩花川小・赤塚教諭が研究 適切な二次支援を模索 担任とコーディネーター 認識に差

赤塚教諭2次支援の研究  文部科学省の4年度調査によると、通常の学級に在籍する特別な教育的支援が必要な道内児童生徒の割合は、小学校8・8%、中学校3・1%。校内委員会において、特別な教育的支援が必要と判断されている...

(2024-11-12)  全て読む

パラ自転車日本代表の木村選手 子どもたちに夢と感動 鈴木知事、中島教育長を表敬

鈴木知事と木村和平選手  札幌視覚支援学校(野戸谷睦校長)の卒業生で、パリ2024パラリンピック競技大会自転車競技日本代表の木村和平選手が8日、鈴木直道知事と中島俊明教育長のもとを表敬訪問した。鈴木知事と中島教育長...

(2024-11-12)  全て読む

教育DX加速化 庁内横断で検討 道教委が推進会議新設 校長会など参画 15日初会合

 道教委は、庁内横断的に教育DXの加速化に向けた方向性を検討する「教育DX推進会議」を立ち上げた。道教委関係各課のほか校長会・教頭会などの関係団体で構成。学校現場の声や民間企業、有識者の知見...

(2024-11-11)  全て読む

道教委 特別支援教育活動発表会 15、18日に第2回実施 12校が生産品販売など

 道教委は、15、18日の2日間、道庁本庁舎1階で第2回道立特別支援学校の教育活動発表会「ほっこりふれあいプロジェクト」を実施する。今回は新たに8校が加わり、全12校がマッサージ施術や、スチ...

(2024-11-11)  全て読む

道教委 特支オンライン授業セミナー 表現の違いに着目し 帯広翔陽中の国語授業動画

 道教委は6日、特別支援教育総合推進事業6年度オンライン授業セミナーを開いた。帯広市立翔陽中学校の自閉症・情緒障がい教育学級の2年生国語科の授業動画を公開。参加者は、物語の翻訳作品読み比べを...

(2024-11-08)  全て読む