道教委が高校生防災サミット 地域防災の担い手に 厚真高など6校が実践発表(道・道教委 2024-11-07付)
高校生防災サミット
道教委は5日、北海道高校生防災サミットをオンラインで開催した。テーマ「地域を守る 命を守る~高校生の私たちが、今できること」のもと、道内各地の高校生が生徒主体による防災教育の実践を発表。各学校の「防災アクションプラン」について意見を交わし、地域防災の担い手となる高校生の役割について理解を深めた。
サミットは令和元年度に開催された「世界津波の日」高校生サミットの成果を受け継ぎ3年度から開始し、今回で4回目の開催。自他の命を守るため自ら適切に判断し、主体的に行動できる資質・能力を身に付けるとともに、安全・安心な社会づくりへの参画、地域の防災活動や災害時の支援活動における高校生の役割への理解を深めることを目的とする。道内の公私立高校、中等教育学校、特別支援学校49校から約190人の生徒が参加した。
開会に当たり中島俊明教育長は、自然災害から命を守る安全・安心な地域づくりの担い手となってくれるよう期待を寄せ「本サミットで得た成果を学校や地域、そして全道の高校生に発信し、防災・減災に向けた取組がさらに広がってくれれば」と述べた。
続いて厚真高校、市立札幌開成中等教育学校、上磯高校、静内高校、函館高等支援学校、函館西高校の生徒たちが地域と連携した防災教育や生徒主体による避難訓練など様々な防災教育の実践を発表した。
このうち厚真高は胆振東部地震の被災体験を伝える高校生による震災ガイドチーム「さざんか」の取組を紹介。札幌開成中等は、避難経路マップの作成や防災ブースの設置など町内会と連携した取組を伝えた。
発表後、道教育大学釧路校の境智洋教授が「地域防災の担い手として高校生に期待すること」と題して講演。各学校の実践をたたえた上で、災害をイメージする「想像力」と新たな発想で防災について考える「創造力」の大切さを伝えた。
地域住民に影響を及ぼす高校生の可能性も説き「高校は住民の心を動かし、きょうの取組がまちを変えていくだろう。今後の皆さんの活躍や行動に期待している」と締めくくった。
最後に、当日に備え各学校でまとめた「防災アクションプラン」を協議。自分たちにできること、行動につなげていくため必要なことを話し合い、よりブラッシュアップを図った。道教委は今後、参加校による防災教育の計画をSNSを通して発信する予定。
参加した高校生からは「他校の生徒と交流して自分たちでは考えつかなかったことを多く教えてもらい、新たな気付きがあった」「1日防災学校など自分たちの学校にある取組にも違いがあり、参考になることが多かった」「これからも語り継いでいく若い世代の私たちが重要な役割を担っていることが分かった」などの感想が寄せられた。
(道・道教委 2024-11-07付)
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