【解説】潜在的指導者の開拓を(解説 2026-02-06付)
部活動の地域展開は、専門性の高い指導やニーズに応じた多様な活動機会を生む可能性がある。一方、部活動が担ってきた教育的意義の変質、拙速な取組が子どもの体験格差の拡大につながることも懸念される。札幌市教委は、行政主導の「部活動ベース」と民間主体の「地域クラブ」それぞれの利点と課題を検証し、段階的な地域展開を進めることを検討している。
国は8~13年度を改革実行期間とし、休日は原則全ての部活動で地域展開を目指す。課題は多いが「指導者の確保・育成」は自治体で共通の課題となる。
8年度から地域展開を目指す紋別市は、地域クラブに「統括責任者」、研修や保護者対応を担う「担当者」、各競技を担う「指導者」を配置し、複数の目で子どもたちを見守る体制を計画している。沼田町と北竜町は本年度、合同部活動による吹奏楽部の遠隔指導を実施。移動負担の軽減に加え、プロの音楽家による指導が生徒の演奏技術やモチベーションの向上にも寄与している。広域分散で積雪寒冷地である本道特有の事情から「移動手段の確保」も重要だ。
希望教員が兼職兼業で教える仕組みは、指導者不足の解消、保護者の安心感にもつながる。ある顧問教員は「中学生のために活動したい人、かつて経験した部活動で教えたいという人も少なくない。“やらせられる”のではなく、自発的な意思で関わる環境さえ整えば、希望する教員も多いのではないか」と語る。
学校が拠点になれば費用負担の軽減は大きいが、スマートロック導入など教員に負担をかけない管理体制も求められる。指導者が毎日学校に通うことは人的・費用的に難しい可能性がある。多様な潜在的リソースを掘り起こし、練習を見守るサポーターとして活用する仕組みも求められる。
(解説 2026-02-06付)
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