道教委２７年度道徳教育総合支援事業推進校を決定　　全管内小中１校ずつ、２８校指定　高校３校指定しモデルプラン作成へ

（道・道教委 2015-07-31付）

　道教委は二十七年度道徳教育総合支援事業の推進校を決めた。「特別の教科　道徳」を置く学習指導要領一部改正の告示を受け、推進校を全管内で小・中学校一校ずつ、計二十八校に倍増させた。文部科学省の道徳教育用教材『私たちの道徳』などを活用した効果的指導について研究し、授業公開・実践発表の開催、道徳教育推進週間・月間の設定などを計画している。高校三校も指定し、道徳教育モデルプランの作成と効果的な活用を目指す。

　文科省はことし三月、「学校教育法施行規則の一部を改正する省令、道徳にかかる小学校、中学校、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の一部を改正する告示」を公表した。

　改正学習指導要領では、三十・三十一年度から小・中学校の道徳を教科化。「道徳教育推進教師を中心とした指導体制の充実」「主体的に学習に取り組むようにすること」「問題解決的な学習や道徳的行為に関する体験的な学習を取り入れること」の大切さが示された。

　文科省の「道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業」を受けて、道教委では「道徳教育総合支援事業」を推進。本年度の道徳教育推進校を前年度から倍増となる二十八校とした。岩見沢市立日の出小など二十三校を新規、浦河町立浦河小学校など五校を継続して指定。地域に根ざした創意工夫ある道徳教育を進めていく。

　全管内で小・中学校一校ずつ指定した推進校では、文科省の道徳教育用教材『私たちの道徳』、道教委の「北海道道徳教育ｗｅｂプログラム」『おもてなしハンドブック』を活用した効果的な指導の在り方について研究する。

　具体的には、①これらの教材を位置付けた指導計画の作成②『私たちの道徳』を活用した道徳の時間の授業公開、実践発表③道徳教育推進週間・月間の実施④道徳教育にかかわるアンケート調査による事業検証⑤道徳教育にかかわる先進事例の収集⑥道道徳教育推進委員会への参加・事業協力―を進める。

　道道徳教育推進委員会は年二回開き、小・中学校学習指導要領の一部改正を踏まえた道徳教育の推進、および道徳科の指導方法の工夫、社会を構成する一員としての主体的な生き方にかかわる教育「シティズンシップ教育」の充実、各種教材を活用した効果的指導などについて協議する。

　さらに、高校では蘭越高校など三校を推進校に指定。「学校の教育課程を踏まえた道徳教育の内容の重点化」「道徳教育モデルプラン（全体計画や年間指導計画等）の作成と効果的な活用」「道徳教育にかかわる実践発表や授業公開」―に取り組む。各校では、薬物乱用防止や職業に関する講演会、ボランティア、インターンシップなどを計画している。

　また、道徳教育総合支援事業では、「子どもの心に響く道徳教育推進事業」として外部講師を五十校程度に派遣するほか、道徳教育パワーアップ研究協議会、道徳教育推進教師研修なども行っていく。

　推進校はつぎのとおり。

▼小・中学校

▽岩見沢市立日の出小▽滝川市立開西中▽恵庭市立若草小▽江別市立第三中▽神恵内村立神恵内小▽倶知安町立倶知安中

▽厚真町立厚真中央小▽苫小牧市立緑陵中▽浦河町立浦河小（継続）▽浦河町立浦河第一中

▽函館市立弥生小▽函館市立深堀中▽乙部町立乙部小▽乙部町立乙部中

▽富良野市立扇山小▽中川町立中川中▽留萌市立潮静小▽増毛町立増毛中▽稚内市立稚内港小（継続）▽浜頓別町立浜頓別中

▽網走市立白鳥台小（継続）▽北見市立北中▽清水町立清水小▽本別町立本別中（継続）

▽鶴居村立鶴居小▽鶴居村立鶴居中（継続）▽中標津町立丸山小▽根室市立啓雲中

▼高校

▽蘭越高▽森高（継続）▽稚内高

(道・道教委 2015-07-31付)