全国聾学校教頭会が研究協議会　教育課題に向き合って　開会式で小林会長あいさつ

（関係団体 2015-08-03付）

全国聾学校教頭会総会・研究協議会

　全国聾学校教頭会は七月三十・三十一日、ホテル札幌サンプラザで第四十五回総会・研究協議会道大会を開いた＝写真＝。初日の開会式では、小林俊也会長があいさつ。「聾教育の流れを見定めつつ、校長を補佐し、教育現場を励ましながら、より現実的・実際的な教育課題に向き合っていかなければ」と述べた。

　八年ぶりの本道開催となった大会には、全国から約百二十人が参加した。

　初日の開会式であいさつに立った小林会長は「障害者の権利に関する条約の批准以来、国においては、共生社会を目指したインクルーシブ教育システム構築に向けて、様々な制度改革に取り組んできている。その中で、聾学校や特別支援学校がどのような役割を担っていくべきか、その大きな転換点を迎えている」と指摘。

　聾教育をめぐる国の動きなどを展望し、「私たち教頭・副校長は、聾教育の流れを見定めつつ、校長を補佐し、教育現場を励ましながら、より現実的・実際的な教育課題に向き合っていかなければならない」と述べた。

　来賓として、道教委の柴田達夫教育長が祝辞（小原直哉特別支援教育課長代読）。「聾学校においては、多様なコミュニケーション手段を活用しつつ、幼児児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導を行うことはもとより、保護者との合意形成のもと、高い教育力を発揮することが期待されている」と述べるとともに、大会の成果に期待を寄せた。

　道聾学校長会の鈴木正昭会長も来賓祝辞に立ち、「今後、インクルーシブ教育システム構築の理念のもと、さらなる特別支援教育の充実が図られてくる。副校長・教頭の皆さんには、その先導役として、ますます頑張っていただきたい」と呼びかけた。

　大会を主管した道聾学校教頭会の室山健二会長が歓迎のあいさつ。「二日間の研究協議、班別情報交換会を通して、聾学校が抱えている多くの課題を解決、あるいは、解決のための糸口を見いだすことができれば」と述べた。

　このあと、初日は総会、記念講演「子どもと同僚から教わった聾教育の専門性」（東北福祉大教育学部教育学科・大西孝志教授）、研究協議、班別情報交換会①、二日目は班別情報交換会②、班別情報交換会全体会、指導・助言（文部科学省初等中等教育局特別支援教育課・庄司美智代特別支援教育調査官）を行った。

(関係団体 2015-08-03付)