北私幼がリーダー研修会開く 新制度で教育を充実 移行した幼稚園が実情報告(関係団体 2015-08-03付)
北私幼リーダー研修会
公益財団法人北海道私立幼稚園協会(=北私幼、澤田豊会長)は、「子ども・子育て支援新制度」をテーマとした二十七年度リーダー研修会を七月二十九日に札幌市内のアスティ45で開いた。パネルディスカッションが行われ=写真=、新制度に移行した幼稚園からは、教育の充実や経営の改善につながった一方、事務手続が煩雑になったなどの報告があった。
ことし四月から「子ども・子育て支援新制度」が本格実施され、幼児教育・保育の大きな転換期を迎えたとの認識のもと、幼稚園等の経営や、地域における幼児教育・保育の在り方などについて協議するため開催。設置者や園長、事務長など約二百人が参加した。
研修Ⅰでは、文部科学省初等中等教育局幼児教育課幼児教育企画官(併)内閣府子ども・子育て本部参事官付企画官の林俊宏氏が「子ども・子育て支援新制度と公定価格等について」と題し講演した。
林氏は、新制度によって私立幼稚園で何が変わったのかという疑問に対し、公費による運営費支援が義務化され安定的な運営が可能になったこと、保育料は所得に応じて市町村が決定すること、教員配置や処遇等の改善を行い幼児教育の質向上を図れることを挙げた。その一方で、「建学の精神に基づき、幼児教育を行う学校であることは不変」とした。
新制度における幼稚園の選択肢には、保育時間に対応する「施設型給付」を受ける認定こども園(幼保連携型、幼稚園型)、「施設型給付」を受ける幼稚園、「施設型給付」を受けない従来どおりの幼稚園があることを説明。関係する公定価格の基本構造やポイントなども示した。
研修Ⅱでは、道総務部法務・法人局学事課主査の松本正克氏が「北海道における子ども・子育て支援新制度の状況について」と題し講演。「施設型給付」に移行した際の公定価格のシミュレーションを提示した。
研修Ⅲは、「新制度に取り組んで…」をテーマにパネルディスカッション。認定こども園に移行した東橋いちい認定こども園園長の押野里美氏、「施設型給付」を受ける幼稚園に移行した函館大谷短期大学附属大野幼稚園園長の飯田泰子氏、移行を見送り従来どおりとした帯広わかば幼稚園理事長・園長の矢野充氏がパネリストとして登壇した。
押野氏は、新制度移行の利点として、職員を増員するなどして教育・保育の充実につなげたこと、経営の安定化や職員の処遇改善を図ることができたことを挙げた。一方、各種申請等の事務手続が増えたことなどを報告した。
飯田氏も、教育の質の向上や経営の安定・向上につなげることができた一方、事務手続が煩雑になったことを説明した。
矢野氏は、本年度の移行を見送り、新制度の内容等を見極めながら、方針を決めていくと報告した。
また、林氏がアドバイザーとして、新制度に対する疑問に答えた。
(関係団体 2015-08-03付)
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