道特別支援学校副校長・教頭会が夏季研　次世代担う人材育成を　講義や演習などで研鑚積む

（関係団体 2015-08-05付）

道特別支援学校副校長・教頭会夏季研

　道特別支援学校副校長・教頭会（日向正明会長）は三日、ＫＫＲホテル札幌で二十七年度夏季研究協議会を開いた＝写真＝。約八十人が参加し、主題「特別支援学校における安定した学校運営に果たす副校長・教頭の役割について～次世代の特別支援学校を担う人材の育成」のもと、講義や演習、協議などを行った。

　開会式では、日向会長があいさつに立ち、「本研究協議会では、日常の業務推進の視点とは異なるところから物事をとらえ、考え、新たな知識を得るなど、個々人の研鑚にしっかりとつなげていただきたい」と求めた。

　また、「“次世代の特別支援学校を担う人材の育成”をテーマとした演習、協議を通し、私たち副校長・教頭の役割について考えることで、二学期以降の先生方との向き合い方の見直しにつながっていくものと考えている」と述べるとともに、「研究協議を通して得たことで、二学期からさらなる自信と根拠をもって職務に取り組んでいきたい。そして、長い二学期を乗り切る元気とやる気を充電していただければ」と呼びかけた。

　道特別支援学校長会の磯貝隆之事務局長が来賓あいさつ。各校の副校長・教頭間で情報共有し、学校改善につなげる姿勢を求めた。また、副校長・教頭業務の校内分掌化や優先順位の検討を行い、時間外勤務縮減に取り組むこと、さらには、管理職の大幅交代期を踏まえて業務に取り組むことを呼びかけた。

　このあと、研修Ⅰでは、道立特別支援教育センター所長・木村宣孝氏が「キャリア教育の視点を活用した人材育成」と題して講義した。

　中では、アメリカの組織心理学者エドガー・Ｈ・シャインが提唱した「キャリア・アンカー」を取り上げ、「仕事を進める上で、何に価値をおいているのかについての自分自身の認識。教育や実際の仕事経験の積み重ねに基づいて形づくられ、現在のキャリアや人生における判断基準になるとともに、制約にもなる」ものであると説明した。

　続く研修Ⅱでは、「質問紙を用いたキャリア形成に対する能力・価値観等の概念把握について」、研修Ⅲでは「インタビューによるキャリア形成に対する能力・価値観等の概念の把握について」をテーマに演習を行い、参加者は、実際に「キャリア・アンカー」を体験した。

　また、研修Ⅳでは、道特別支援学校長会副会長・札幌視覚支援学校長・石川大氏が「学校経営の視点から特別支援学校における人材育成および組織運営に資する役割について」をテーマに助言。道教委学校教育局特別支援教育課主幹・伊藤友紀氏が行政説明を行った。

(関係団体 2015-08-05付)