道高校理科教育研究会が研究大会　新時代築く理科教育を　講演や実践交流、巡検など

（関係団体 2015-08-06付）

道高校理科教育会研究大会・総会

　【旭川発】道高校理科教育研究会（前川洋会長）は七月二十八日、名寄高校（丸山年民校長）を会場に第五十八回研究大会および二十七年度総会を開催した＝写真＝。大会主題は「新しい時代を築く理科教育」。全道の理科教員など百十九人が参加し、講演会や授業実践交流、研究協議、「道北探索」をテーマとした巡検を通して、理科教員としての資質能力の向上に努めた。

　道教委、道高校長協会、名寄市教委などが後援。

　大会主題は「新しい時代を築く理科教育」。副主題には、①知識や技能を活用する授業の研究と実践②知的好奇心や探究心を高める実験教材の研究開発③創造性を培う課題研究や課外活動の研究と実践④科学的な自然観を育成する教育課程の調査研究⑤マルチメディアを活用した多様な授業方法の研究と実践―の五点を設定した。

　開会式では、前川会長と丸山校長があいさつ。前川会長は「教育の不易と流行を見極め、本会の伝統を引き継いでいくことが大切」と強調。「かつての教材研究を引っ張り出し、今風にアレンジして実践してほしい」と求めた。

　また、次期学習指導要領において重視されているアクティブ・ラーニングについて言及。「今後は多くの先生が授業に取り入れていくことと思うが、評価方法まで研究した実践はまだ多くない。評価を含めたアクティブ・ラーニングについて研究してほしい」と呼びかけた。

　丸山校長は、同大会が各学校の課題解決につながる充実した大会となるよう期待を寄せた。

　続いて、教育功労賞と研究奨励賞の表彰式を行い、受賞者の功績をたたえた。

　開会式後、総会に移り、前年度の事業や会計決算、本年度の事業計画、今後の全道大会の開催予定、役員人事について事務局などが説明。全会一致で承認した。

　今後の全道大会の開催予定について、二十八年度は室蘭清水丘高校で八月四～六日にかけて実施するほか、二十九年度は市立函館高校を会場とすることとした。

　つぎに、なよろ市立天文台「きたすばる」の佐野康男台長が「名寄市で発見した超新星について」を演題に講演。自身が超新星を発見するまでの苦労や、最先端の天文学などについて紹介した。

　このあと、ポスターセッション形式による授業実践交流や、各分科会での研究発表を行い、理科教員としての資質能力の向上に努めた。

　二日目は、物理・化学・生物・地学の各教科での研究協議を行った。また、午後から三日目にかけて、「道北探索」をテーマに巡検を実施。同天文台や薬用植物資源研究センター、中川町エコミュージアムなどを見学した。

　本年度の役員はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝前川洋（札幌西校長）

▽副会長＝宮嶋衛次（札幌手稲校長）、高桑純（札幌月寒校長）、梅原宏之（札幌藻岩校長）、横関直幸（札幌清田教頭・新）

▽監事＝金澤豪（札幌西陵教頭・新）、山田俊夫（札幌北教諭）

▽事務局長＝小西伸彦（札幌西教諭）

(関係団体 2015-08-06付)