宗谷校長会が学校経営研究大会等開催　オール宗谷で課題解決へ　研究協議などを通し研鑚

（関係団体 2015-08-07付）

宗谷校長会学校経営研究大会

　【稚内発】宗谷校長会（網谷一幸会長）は七月二十七～二十八日、稚内北星学園大学などで管内学校経営研究大会および宗谷地区教育経営研究会・法制研究会を開催した。研究主題は、「新たな可能性を拓き、豊かな人間性と学びの力を育む学校教育」。研究協議などを通して、山積する課題に対しオール宗谷で解決に向け取り組んでいくことを確認した。

　本年度は、第十一次三ヵ年継続研究の二年目。同大会などを通して引き続き研究主題の解明を目指すとともに、研究領域を「学校経営」「教育課程」「資質向上」の三分野とし、校長としての資質向上を図り管内教育の発展につなげることを目指している。同大会には、小中学校の校長五十七人が参加した。

　はじめに、網谷会長があいさつ＝写真＝。本年度、オール宗谷として取り組んでいる一つとして、へき地級地の見直しを挙げ、「子どもたちの教育条件整備に格差を生じさせてしまう課題」と強調。これまで、管内の各団体と連携して連絡会を立ち上げ、関係機関に対し宗谷の現状への理解を求める活動を行ってきたことを説明し、「へき地級地の見直しにより、教育格差が是正され、大人たちからの激励をしてあげたい」とさらなる協力を呼びかけた。

　また、岩手県で発生したいじめによる事案にふれ、「子どもたちが安心して学び、成長できる学校としての在り方を今一度検証した。この在り方の原点に立ち、学校・学年・学級経営を見直し、改善しなければならないところは改善する、それが校長としての使命」と強く訴えた。

　一方、学力向上に関しては、本年度は九月に全道へき地複式教育研究大会宗谷大会の開催を予定していることに対し、「自校の先生方に、児童生徒の学習意欲の向上を図るため、“互いに学び合う機会を大事にしていこう”と呼びかけてほしい」と伝えた。

　続いて、来賓として宗谷教育局の岡村眞規子局長、表純一稚内市教委教育長があいさつ。岡村局長は、二学期以降の学校経営に当たり、特に配慮してほしい点として、①学力の向上②いじめの未然防止、早期発見・早期解決―について言及。①については、本年度の全国学力・学習状況調査の自己採点を活用して、「授業改善に生かしている学校が多数あると聞いて心強い限り」とし、「八月に予定する結果公表を踏まえ、より実効性のある取組を組織的に行ってほしい」と期待した。

　このあと、全体会では道小学校長会教育研究十勝大会で提言発表を予定しているため、その内容などについて共有した。分科会では、「学校経営」「教育課程」「資質向上」の三つの視点に分かれて研究協議した。

　二日目は、宗谷地区教育経営研究会・法制研究会を実施。沼田町立沼田中学校の小川勉校長が、「期待に応える教育活動を目指して～沼田町一貫・連携教育の実践から」と題して講演した。

(関係団体 2015-08-07付)