地方公務員法改正に伴う新たな人事評価制度 １０月にもモデル校選定 新たな退職管理制度導入も　道教委

（道・道教委 2015-09-25付）

　道教委は、地方公務員法の改正に伴う来年四月からの新たな人事評価制度の導入について、モデル校を抽出して実施していく考えを明らかにした。十八日に開かれた三定道議会一般質問で、柴田達夫教育長が示したもの。今後は、十月ころにモデル校を決める見込みとなっており、新たな退職管理制度とともに、円滑な導入に向けて準備を進めていく。

　中野秀敏議員（自民党・道民会議）の質問に答えたもの。

　二十六年五月に公布された「地方公務員法および地方独立行政法人法の一部を改正する法律」では、地方公務員について、人事評価制度の導入によって能力および実績に基づく人事管理の徹底を図ることを示しているほか、再就職者による依頼の規制の導入など退職管理の適正を確保することも盛り込まれている。

　具体的には、任用（採用、昇任、降任、転任）の定義を明確化するとともに、職員が職務を遂行するに当たり発揮した能力・業績を把握した上で行われる人事評価制度を任用、給与、分限などの人事管理の基礎とすることとなる。

　各地方公共団体では、「標準的な職および標準職務遂行能力」「任用の定義の明確化に伴う措置」「採用試験・昇任試験の実施方法」「人事評価の基準・方法」「等級別基準職務表」「働きかけ規制の対象」などの事項の定めが必要となる。

　十八日の三定道議会一般質問で答弁に立った柴田教育長は、道の事務局職員については十年度から、学校職員は二十年度から段階的に人事評価制度を導入し、勤務実績への勤勉手当への反映と査定昇給の実施など能力・実績に基づく人事管理を行ってきたことを説明した。

　地方公務員法の改正に伴う来年四月からの新たな人事評価制度の導入に向け、「〝標準職務遂行能力〟を策定するとともに、評価基準の明示・評価結果の開示によって客観性を確保した人事評価を行い、その結果を任用・給与・分限に活用するよう準備を進めている」「学校職員においては抽出によるモデル的な実施に向けて準備している」と答弁した。

　今後、知事部局と連携して資質能力の向上、実績に基づく人事管理の徹底、組織全体の士気の高揚、公務能率の向上を図っていくこととした。

　また、改正された地方公務員法において、営利企業に再就職したときに現職職員に働きかけることの禁止や罰則が規定されたことを受け、「知事部局と連携し、新たな退職管理制度の導入を目指している」ことも説明。来年四月一日の施行に向けて円滑な制度運営ができるよう取り組んでいく考えを明らかにした。

(道・道教委 2015-09-25付)