３定道議会一般質問（１８日）　新教委制度　施策推進へ指導・助言　市町村教委の活動で教育長答弁

（道・道教委 2015-09-25付）

　十八日の三定道議会一般質問では、市町村教委の活動について質疑が行われた。柴田達夫教育長は、市町村の教育委員会議の透明化を図るとともに、地域の実情を踏まえた施策を展開するため、会議の議事録の公表や、教育委員が学校訪問し教職員と意見交換する重要性について指導・助言していくと答弁した。中野秀敏議員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

　中野議員は、地教行法の一部改正に伴い、新しい教育委員会制度に移行したことについて、「文部科学省では教育委員会の現状に関する調査を行っており、二十六年度の調査結果から道内の市町村教委の在り方について改善すべき点がある」と述べた。

　調査結果によると、委員会議事録を簡単なものしか策定していない自治体は五十六市町村、議事録を公開していない自治体は百十九市町村、所管の学校訪問は多い自治体で六十回、少ない自治体は一回であること、学校訪問の際に教職員と意見交換を一度も行っていないところが三十八市町村だった。

　調査結果を踏まえ、中野議員は「いじめ対策や学力・体力の向上について、学校・家庭・地域が一体となって取り組むべき課題が山積する中、教育委員会が中心となり積極的に取り組むべき。学校を訪れ、子どもの様子や施設設備をみて、教職員と言葉を交わすことで感じとることがあるのでは」と指摘した。

　これに対し、柴田教育長は「会議の議事録の公表や、教育委員が学校訪問し教職員と意見交換することは、会議の透明化を図るとともに地域の実情を踏まえた施策を展開する上で重要」「道内市町村の議事録の公表や学校訪問における意見交換が全国に比べて進んでいないことは残念」とした。

　その上で、迅速な危機管理体制の構築、市町村長との連携強化など、新しい教育委員会制度の趣旨について説明してきたことにふれ、「学校・家庭・地域が一体となって取り組むべき施策の推進に向けて、教育委員会の活動が展開されるよう、会議や研修会を通じて指導・助言に努める」と強調した。

(道・道教委 2015-09-25付)