文科省と道教委が学校安全教室　知識深めて子どもを守ろう　交通安全や防犯・防災教育等

（道・道教委 2015-09-18付）

不審者への対応を研修―学校安全教室

　【旭川発】文部科学省と道教委は十一日、上川合同庁舎で学校安全教室兼学校安全推進会議を開いた。上川・空知管内から学校安全担当者等三十二人が参加。講義や実技講習を通して、交通安全教育や防犯・防災教育などの知識・技能を深め、学校安全の充実を図った

　午前は、旭川北消防署永山出張所職員の指導のもと、災害による負傷の特徴と心肺蘇生法について学んだ。

　午後は、道教委学校教育局参事（生徒指導・学校安全）の髙杉直人主査が学校安全の充実について説明。国や道教委の学校安全に対する考え方などを紹介した。

　続く防犯教室講習会では、旭川地方気象台土砂災害気象官の谷内一弘氏が「北海道の災害と防災教育の充実」について講義。「防災では、自分で考える癖をつけることが大切。学校生活でも、いろいろなことが防災につながっている。その気づきを子どもに伝えてほしい」と助言した。その上で、「気象情報を活用し、避難行動につなげてもらえたら」と述べた。

　つぎに、道警旭川方面本部生活安全課課長補佐の三橋裕二氏が「不審者から子どもを守る防犯教室の充実」について説明した。

　旭川方面本部管内では不審者による声かけやつきまといが多いことから、「被害に遭った子どもを見かけたら、保護する、話を聞く、警察に通報することをお願いしたい」と要請。「声かけやつきまといは凶悪犯罪の前兆。よく認識し、家庭でも啓発してほしい」と求めた。

　登下校、特に下校時に頻発していることから、「組織で子どもたちを見守ることが大切。そのため、お互いにあいさつすることが犯人に対する抑止力となる」と指摘。このほか、ほくとくん防犯メールの活用を呼びかけた。

　次いで、同本部警務課主任の河合秀幸氏が、さすまたの使用を含めた不審者等への対応を紹介した＝写真＝。不審者に対する護身術を指導したほか、さすまたの使い方を解説。「いざというときにさすまたを使えるよう、職員室の出入口など分かりやすい場所に置いておくことが大切」とアドバイスした。

　このあと、同本部交通課課長補佐の作田和仁氏が「子どもの危険予測・危険回避能力を高める交通安全教室の充実」について講義したほか、名寄市立豊西小学校の野宮勉教頭が同校の実践を紹介した。

(道・道教委 2015-09-18付)