道教委２７年度キャリア・職業教育推進事業 月形高など４校を指定 全体計画策定・学校設定科目も

（道・道教委 2015-10-19付）

　道教委は、本年度「キャリア教育・職業教育推進事業」の研究指定校を決定した。月形高校など四校が、三ヵ年計画でキャリア教育の充実を目指す研究を推進する。キャリア教育の全体計画を策定するほか、キャリア教育にかかわる学校設定教科・科目を開設する。また、卒業生を対象とした就業状況調査を行っていく。

　学校から社会・職業への移行が円滑に行われるよう、社会的・職業的自立に向け、高校において必要な「基礎的・汎用的能力」を育成し、キャリア発達を促す体系的なキャリア教育および職業教育の充実を図る事業。道教委ではこれまで、三年ごとに道内の四圏域（道央・道南・道北・道東）から各一校の道立高校を指定してきた。

　本年度からの三年間は、月形、七飯、美瑛、白糠の四高校を研究指定校に決めた。

　各校では、地域の小・中学校と連携して会議を開き、情報共有を図るとともに、小・中学校の取組との系統性を踏まえた高校におけるキャリア教育の全体計画を策定する。各教科・科目のシラバスにおいて、「基礎的・汎用的能力」の観点を踏まえ、育成すべき資質・能力をどのように習得させるか、内容の改善・充実に取り組む。

　新たにキャリア教育にかかわる学校設定教科・科目（一～二単位程度）を開設し、ほかの教科・科目、総合的な学習の時間と関連を図りながら、企業等における就業体験、キャリアカウンセリング、キャリア発達を促す講演会などを行う。

　具体的には、大学生との対話式ワークショップの開催、事業成果をホームページなどで公開することを計画している。

　また、卒業生を対象とした就業状況調査に着手し、「基礎的・汎用的能力」の育成にかかる課題等の明確化や指導の改善も行っていく。

　今後、十一月中にキャリア教育・職業教育推進事業会議を開き、事業の趣旨について共通理解を図り、研究内容を協議。各研究指定校では、専門的見地から指導、助言、評価を受けるため、有識者や民間企業、自治体などを含めた運営指導委員会を設置する。

(道・道教委 2015-10-19付)