学力調査の北海道版報告書―道教委　検証改善サイクル確立を　移動教育委員会で中間報告

（道・道教委 2015-10-30付）

　道教委は、二十八日に幕別町百年記念ホールで開いた移動教育委員会で、『二十七年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書』の中間報告を行った。『北海道版報告書』には、秋田県と本道の状況を比較したレーダーチャートを掲載するほか、「全国学力・学習状況調査を活用した検証改善サイクルを一層確かなものにする」などの学力改善に向けた取組を盛り込むことを明らかにした。

　本年度調査は、四月に実施し、八月に調査結果概要を公表。道教委は現在、本道の状況を詳細に分析した『北海道版報告書』の取りまとめ作業を進めている。

　移動教育委員会では、本年度版に「秋田県との比較からみられる北海道の課題」と「改善に向けた取組」の二項目を新たに盛り込むことを報告した。

　秋田県との比較は、質問紙調査をもとに、「子どもの学習習慣・生活習慣」と「学校の取組」を分析。「学習習慣・生活習慣」では、小・中学校ともに「家で、学校の授業の復習をしている」との回答が本道を五十ポイント程度上回っている。「学校の取組」をみると、小学校は、「理科の指導として、家庭学習の課題をよく与えた」が百ポイント以上、中学校は、「授業の最後に学習を振り返る活動を計画的によく行った」が八十ポイント程度上回っている。

　「改善に向けた取組」では、「全国学力・学習状況調査を活用した検証改善サイクルを一層確かなものにする」とともに、授業改善のため、「授業の冒頭で目標（ねらい・めあて）を示す」（国語）、「授業の最後に振り返る活動を必ず位置付ける」（算数・数学）を提起。さらに、「家で、自分で計画を立てて勉強する子どもを育てる」ことを呼びかける。

(道・道教委 2015-10-30付)