指導・支援の充実へ研鑚　十勝局が特別支援教育充実セミナー　６０人が協議、演習等に参加

（道・道教委 2015-11-02付）

十勝管内特別支援教育充実セミナー

　【帯広発】十勝教育局は十月中旬、十勝合同庁舎で二十七度特別支援教育総合推進事業「十勝管内特別支援教育充実セミナー」を開催した＝写真＝。管内から約六十人が参加。参加者は協議や演習などを通して、特別支援教育の指導の充実に向けて研鑚を積んだ。

　このセミナーは、特別な教育的支援を必要とする幼児・児童・生徒の指導や支援の充実に向け、各学校における特別支援教育コーディネーター等の専門性向上に資することが目的。管内各地から約六十人が参加した。

　はじめに、十勝教育局の三坂佳慎特別支援教育スーパーバイザーが、特別支援教育における指導や支援の充実について説明。特別支援教育に関する国の動きやインクルーシブ教育システムについてふれつつ、通常の学級の特別な教育的支援を必要とする子どもの状況等について解説した。

　続いて、道教委学校教育局特別支援教育課の神守一志主幹が「校内研修プログラムの活用」と題して説明・協議を行った。

　神守主幹は、インクルーシブ教育システムや障害者差別解消法について説明したあと、特別支援教育における重要ポイントとして、①障がいの特性の理解②支援が必要な子どもの心理の理解③障がいのある子も、ない子も大切にされ、安心できる学校づくり―の三点を提示。参加者の理解を求めた。

　つぎに、通常学級に支援が必要な子どもがいる事例や、実際の教師の声などについて紹介。「これまでの授業や学級経営の工夫を基盤に、障がいの特性等や特別な教育的支援が必要な子どものニーズを踏まえた、全体への配慮と個別の支援が必要」と指摘し、「全体と個別両方の側面で指導して」と助言した。

このほか、校内研修プログラムの趣旨や意義、内容について説明したほか、モデル校の活用の取組を紹介した。

　このあと、帯広養護学校の近藤正臣教諭や鹿追町役場福祉課福祉町民相談係の早川由樹子主任を助言者に迎え、「個別の指導計画の作成」「個別の教育支援計画の作成」をテーマに演習・協議を実施。参加者は、特別支援教育の指導の充実に向けて協議を深めた。

(道・道教委 2015-11-02付)