本道の文化振興に尽力　２７年度道文化賞贈呈式を挙行　雨貝氏などの功績たたえる

（道・道教委 2015-10-30付）

道文化賞贈呈式

　道は二十七日、ホテルライフォート札幌で二十七年度北海道文化賞の贈呈式を挙行した＝写真＝。本年度は、声楽家の雨貝尚子氏など二氏一団体が道文化賞、映像作家の伊藤隆介氏（道教育大学教授）など二氏一団体が道文化奨励賞を受賞した。

　道文化賞は、本道の芸術、科学、教育などの文化の向上発達に関し、特に顕著な功績を挙げた個人・団体に、道文化奨励賞は、功績が顕著で、今後の活躍が期待される個人・団体に贈られるもの。

道教育委員会の表彰として、昭和二十四年度に創設されたが、知事部局に事務が移管したことに伴い、平成二十四年度から道知事表彰として実施されており、今回が六十七回目の贈呈式となる。

　本年度、道文化賞は雨貝氏のほか、木彫作家の藤戸竹喜氏、ＨＢＣジュニアオーケストラ、道文化奨励賞は伊藤氏のほか、美術家の谷口明志氏（北広島高校教諭）、公益財団法人北海道演劇財団が受賞した。＝受賞者の活動概要は六日付１面＝

贈呈式では、高橋はるみ知事が式辞。「長きにわたりたゆむことなく研鑚を積み重ね、輝かしい成果を上げられ、北海道の文化振興に大きく貢献されてこられた」と受賞者の努力と功績をたたえるとともに、「今後とも道内各地の文化活動をけん引していただくとともに、本道の文化発展に一層の理解と協力をたまわりたい」と呼びかけた。

　受賞者の選考経過報告に続き、高橋知事が受賞者一人ひとりに表彰状と副賞を手渡した。

　続いて、道議会環境生活委員会の安藤邦夫委員長が祝辞。「これからも北海道に根づいた活動を展開していただき、本道文化の発展に力添えをいただくことはもとより、国内、世界に向け、北海道発の文化を発信していただきたい」などと期待を寄せた。また、道教委の柴田達夫教育長は「これまでの意欲的な活動と努力によって、北海道における文化の推進、発展に大きく貢献されてきたことはもちろん、皆さんの文化・芸術活動を通じて、青少年の文化に接する機会の充実に寄与された」などとたたえた。

　このあと受賞各氏があいさつ。中で、雨貝氏は「世界共通の言葉と言われる音楽を通して、北海道のため、本道発の世界平和のために少しでもお役に立ちたい」、藤戸氏は「アイヌ民族にとって、これから伸びていく後輩にとっても喜ばしい。頑張って良い作品をつくっていきたい」、ＨＢＣジュニアオーケストラ団長の溝口博史氏は「歴代の子どもたちみんなで活動してきた五十年の歴史を象徴する記念碑と受け止めている。北海道の音楽文化の発展に寄与していきたい」などと述べ、本道の文化の振興・発展に向け、今後も精進していく決意を示した。　

(道・道教委 2015-10-30付)