文科省能力・才能伸ばす特別支援教育モデル事業 本年度は本別高・大樹高を指定 通級指導を研究―運営委も開催
(道・道教委 2015-10-29付)

 文部科学省は、「高校における個々の能力・才能を伸ばす特別支援教育モデル事業」の本年度研究指定校として、本別高校と大樹高校を採択した。本年度から三ヵ年計画で発達障がい等のある生徒への通級指導について研究を進める。学力向上やキャリア発達を目指し、週八時間程度の通級指導教室を想定。前年度に指定を受けている上士幌高校とも連携していく。十二月には、大学教員などで構成する運営指導委員会を開き、専門的見地から指導、助言を行う。

 モデル事業では、高校に在籍する発達障がい等によって、特別な教育的支援を必要とする生徒の自立や社会参加を図るため、進学や就職に必要な学力やコミュニケーション能力を育成する「特別の教育課程」の編成・実施に関する研究を行う。

 前年度から三年間の指定を受けている上士幌高に加え、本年度は新たに本別高と大樹高を研究指定校とした。

 上士幌高では、上士幌町教委や小・中学校、特別支援学校と連携し、教育課程に「自立活動」の領域を設定。発達障がい等によって学習や生活面で困難のある生徒を対象として、教育課程の編成・実施、指導方法、評価方法、指導形態、特別支援教育に関する教員の専門性の向上について研究を進めている。

 同校に通級指導教室を設置し、対象生徒には、自立活動「ソーシャルスキルトレーニング」を放課後に指導。三十五時間実施し、卒業単位数に含めている。学習を通して、生徒の表情が豊かになり、笑顔で活動するなど、徐々に周囲とのかかわり方に改善がみられているという。

 本年度からは、同校と連携し、本別高と大樹高も研究に着手。本別高では学力の向上、大樹高ではキャリア発達を目指し、週八時間程度の通級指導を行っていく。

 各校内に事業運営委員会を設置し、発達障がいへの理解、通級指導や自立活動の実践について校内研修を実施。本別町教委や大樹町教委、小・中学校、特別支援学校、福祉・医療機関などと連携していく。

 道教委では、十二月に大学教員や関係機関職員などからなる運営指導委員会を開き、研究指定校三校の運営に対し、専門的見地から指導、助言、評価を行う。

(道・道教委 2015-10-29付)

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