空知局が学校図書館活性化研開く　読書活動のさらなる推進へ研鑚　講義や事例紹介、演習など

（道・道教委 2015-11-10付）

空知管内学校図書館活性化研修会

　【岩見沢発】空知教育局は十月二十八日、岩見沢市立岩見沢小学校で二十七年度管内学校図書館活性化研修会を開催した＝写真＝。道教育大学非常勤講師の大久保雅人氏が「今、求められている学校図書館」と題して講義したほか、学校図書館の運営・環境整備に関する説明・演習を実施。参加した管内小・中学校の学校図書館担当職員ら約四十人は、学校図書館の活性化、子どもの読書活動の推進に向けて研鑚を積んだ。

　学校図書館の効果的活用や魅力ある学校図書館づくりに関する研修を通して、担当職員の資質向上、学校図書の活性化を図るとともに、学校の教育活動全体および児童生徒の読書活動に資することが目的。

　はじめに、針ヶ谷一義教育支援課長があいさつ。「子どもたちの読書活動の充実に向けて様々な視点からの議論、交流、学びを深め、その成果を各学校、地域の活動に生かしていただきたい」と期待した。

　続いて、大久保氏が「今、求められている学校図書館」をテーマに講義。学校図書館が読書活動、学習活動の拠点としての役割を果たすとともに、情報活用能力の育成機能の充実や、教員への教材研究の支援に向けて、司書教諭・学校司書間の連携等を進める必要性を指摘した。

　また、子どもたちが読書に親しめる環境づくりに向け、学校図書館と公共図書館が地域の「読書コミュニティー」の構成員として連携し、地域住民の参加を促しながら読書推進を進めていくべきとした。

　このあと、美唄市立東小学校の加藤康徳教頭が管内の学校図書館における実践事例を紹介したほか、道立図書館総務企画部企画支援課の中田こずえ企画主幹が「魅力ある学校図書館の運営について」をテーマに、図書館の環境改善のポイントを解説。「先生や友達の〝おすすめ本〟を掲示する」「授業に関する資料、ニュースの話題に関する資料など、子どもたちが知りたいことを素早く配置する」などの改善例を示した。

　続いて、図書室に移動し、本の配置に関する演習を実施＝写真＝。参加者は四～五人程度のグループに分かれて、「できるだけ表紙を見せるように並べる」「子どもたちの手が届かない上段には本を置かない」など、学んだ内容を踏まえて実践した。

(道・道教委 2015-11-10付)