太陽光パネル活用等に関する学習活動研究　観察・実験生かした学習展開　札幌市北白石中で授業公開

（市町村 2015-11-19付）

札幌市教委が北白石中で太陽光パネル授業公開

　札幌市教委は十七日、札幌市立北白石中学校（小関弘昭校長）で二十七年度札幌らしい特色ある学校教育推進事業「太陽光パネル活用等に関する学習活動研究実践校事業」にかかる授業公開・意見交換会を実施した。研究実践校である同校三年二組と三年六組の理科「科学技術と人間～太陽光パネルの活用」の授業を公開。各実践校の担当教諭や市教委の担当者は、太陽光パネルを活用した学習の在り方について研究を深めた。

　太陽光パネル活用等に関する学習活動研究実践校事業は、太陽光パネル活用等をテーマとした教科等における学習活動等について、研究実践校における実践研究を行い、すべての学校に研究成果を提供することで、環境教育の充実を図ることとしている。

　研究実践校は小・中学校・高校で構成されており、授業公開・意見交換会を通して異校種の取組を視察することで縦のつながりを考えた指導のほか、太陽光パネルの活用や学習の在り方を考えるとともに、それぞれの取組について交流するなど環境教育について研究を深める。

　授業公開では、三年二組と三年六組の理科「科学技術と人間～太陽光パネルの活用」を高橋伸充教諭と新里和也教諭がチーム・ティーチングで指導。このうち、三年六組では本時のねらいを「太陽光パネルや光電池の基本的な特性について、観察・実験をもとに見いだすこと」「本校屋上に設置されている太陽光パネルおよび発電システムの特性について理解する」と設定した。

　新里教諭は二酸化炭素が出ない発電方法について問いかけ、生徒は水力や風力、太陽光発電と回答。同校に太陽光パネルが設置されていることにふれ、本時の学習課題を「太陽光パネルや光電池の特性はどのようなものだろうか」と設定した。

　はじめに、太陽光パネル監視モニター設置場所に移動。学校での電気使用量や発電量などを確認した。屋上では、設置された太陽光パネルを観察し、生徒たちは光を探知するセンサーやパネルの枚数、角度など特徴について調べた＝写真＝。

　教室に戻り、生徒は「パネルが全部同じ向きになっている」「学校の電気使用量に対して発電量が少なかった」と発表。高橋教諭は晴れの日の発電量のデータを提示し、天候によって発電量が左右されることを説明した。

　続いて、光電池を用いて発電の程度を体感する実験を実施。光電池を電子メロディーやブザーにつなげ、蛍光灯に近づけたり離したりするなど、光の強さによって電力が異なることを学んだ。

　また、高橋教諭は工事現場での照明や腕時計、計算機など太陽光パネルや光電池の活用例についても紹介した。

　このあと、意見交換会を実施。参加者がそれぞれ取組の工夫点や課題などについて交流し、太陽光パネルのさらなる利活用に向けて意見を交換した。

(市町村 2015-11-19付)