上富良野町の全国学力調査結果　中学が全科目全国以上　今後も授業改善へ―町教委

（市町村 2015-11-19付）

　【旭川発】上富良野町教委は、同町における二十七年度全国学力・学習状況調査結果をまとめた。中学校は全科目で全国平均正答率を上回った一方、小学校では全国を割った。上富良野町教委では、結果をもとに学力向上に向けた授業改善を図るとともに、中学校では振り返りの時間の確保や計画的な家庭学習の取組を進めていく考え。

　今回の調査結果において、小学校は、国語Ａと算数Ａ・Ｂ、理科で全国を割り、国語Ｂはやや下回った。うち、国語Ａの「話すこと・聞くこと」、国語Ｂの「読むこと」の領域で全道、理科の「物質」の領域で全国・全道を上回った。

　中学校では、国語Ａと数学Ｂで全国をやや上回り、国語Ｂと数学Ａ、理科で上回った。

　質問紙調査では、起床・就寝時間、計画的な勉強、学校での出来事を家庭で話すなどの質問で、中学校が全国を上回った。

　一方、小・中学校ともに、平日にテレビやＤＶＤ、テレビゲームの視聴に費やす時間が多く、家庭での学習時間が全国よりも少ない傾向にあることが分かった。

　国語と算数・数学、理科の授業について、小・中学校ともに、「好き」と回答した割合が全国よりも高かった。内容について、「よく分かる」との回答が、国語を除く教科で高い傾向を示した。

　読書にかかわる質問において、「読書は好き」の項目で小・中学校ともに全国を上回った。読書時間については、小学校で長く、中学校で短い傾向がみられた。

　町教委では、「小学校では無回答率が高い傾向にあるが、中学校では低く、最後まで回答を書く努力をしている」と分析。

　「小学校では、今後、主体的・協働的な学びの充実、思考力や判断力・表現力を育むための言語活動の適切な位置付けなどを通し、学力向上に向けた授業改善を図りたい」「中学校では、振り返る学習の時間の確保や、自分で計画を立て自ら家庭学習できるよう取組を進めたい」と述べている。

(市町村 2015-11-19付)