道議会文教委員会（２５日）　授業での実物投影機等活用で道教委　優れた実践取りまとめ　整備率100％達成へ情報提供等

（道議会 2015-11-27付）

　道教委は、授業における実物投影機等の活用について、優れた事例を取りまとめた資料を新たに作成し、教員の機器活用能力の一層の向上を図ることを表明した。二十九年度までに小・中学校普通教室への整備率を一〇〇％とする目標達成のため、各市町村への情報提供や計画的な整備に向けた働きかけを行う考えも示した。二十五日の道議会文教委員会で、山崎泉委員（北海道結志会）の質問に対し、杉本昭則学校教育監などが答弁した。

　道教委答弁によると、本年度全国学力・学習状況調査の学校質問紙調査で、前年度の実物投影機等の活用状況を調査。実物投影機やプロジェクターなどを活用して算数の授業を行った本道の小学校は、前回調査より六・八ポイント高い八五・六％、国語の授業を行ったのは六・六ポイント高い八八・八％。いずれも、全国平均より七ポイント程度高いという。

　活用の頻度をみると、算数の授業で月に一回以上活用している小学校は五二・九％、国語では四六・七％となっている。

　一方、ことし三月現在の整備状況は、札幌市を含む道内小学校の普通教室一万一千二百四十一教室に対し、整備台数が五千三百三十一台、整備率は四七・四％。前年同時期と比較して一千三百十二台、一二・四ポイント上回っている。また、全国平均三一・三％より一六・一ポイント高い。

　梶浦仁学校教育局長は、道教育推進計画において、二十九年度までに小・中学校普通教室への整備率一〇〇％との目標を掲げていることを説明。国のＩＣＴ機器整備促進に向けた交付税措置などの情報を各市町村に提供するとともに、計画的な整備を強く働きかける考えを示した。

　杉本学校教育監は「授業における実物投影機等の活用は極めて効果的」との認識を示し、「ＩＣＴ活用教育促進事業や学力向上に関する総合実践事業等における優れた事例を取りまとめた資料を作成し、学校教育指導や各種研修事業など、様々な機会に本資料を活用して、教員の活用能力の一層の向上を図り、今後、さらに道内の学校に実物投影機等が整備され、効果的に活用されるよう普及啓発に取り組んでいく」と答弁した。

(道議会 2015-11-27付)