札幌市学級経営研究会が研究大会開催　最高学年に向け意識化　新陵東小５年道徳の授業を公開

（関係団体 2015-12-03付）

札幌市学級経営研究会が第２１回研究大会

　札幌市学級経営研究会（藤島健志会長）は十一月二十五日、札幌市立新陵東小学校で第二十一回研究大会を開催した＝写真＝。同校五年二組の道徳の授業を公開。資料「なまけ忍者」をもとに、〝自分で頑張る、みんなで頑張る、誰かのために頑張れる高学年を目指して〟―をテーマに、望ましい人間関係づくりや最高学年に向けての意識化を図った。

　公開授業では新陵東小の原子拓郎教諭が、五年二組の道徳で資料「なまけ忍者」を題材に、怠けてしまう気持ちに負けない強い心をもち、やらなければならないことに進んで取り組む態度を育てることを目標に授業を進めた。また、事前に学級の状態を調査することができるアンケート「Ｑ―Ｕ」を実施し、現状の課題を把握、「学級の中にリーダーがいないのでは」「子ども同士のかかわり合いが不足しているのではないか」との仮説を立て、それらの解消とともに、最高学年に向けた気持ちを醸成することをねらった。

　冒頭、「なまけ忍者」を全員で朗読。前半、後半に分けて読ませることによって、その時の心情の変化などに気づかせるとともに、文章の一部分を隠し、児童たちに想像させることで興味・関心を引くよう心がけた。そのあと、原子教諭は「みんなの心の中に、なまけ忍者はいる？」と発問。ワークシートにそれぞれの思いを書かせ、グループ内で発表させた。さらに、「なまけ忍者」が心の中にいたとき、どうするかを問いかけ、意見交換を促した。

　最後に、目標である「自分で頑張る・みんなと頑張る・誰かのために頑張れる高学年になるために」に向けて、怠けてしまう気持ちに負けない心をもつことの大切さを提示。「やらなければならないことをやっていけたらいいね」とまとめるなど、児童の思いを明確化させ、学級目標、今後の行事への取組などに結び付くような満足型学級の在り方を探った。

(関係団体 2015-12-03付)