問題解決的な学習を創造　北数教小学校部会札幌支部が研究大会―６校で算数公開

（学校 2015-12-10付）

北数教札幌支部研究大会―公開授業

　道算数数学教育会小学校部会札幌支部（渡辺聡部会長、笹森英世支部長）は四日、札幌市内の六小学校で七十周年記念授業研究会第四十七回札幌支部研究大会を開催した。うち札幌市立宮の森小学校では、五年生の「四角形や三角形の面積」の授業を公開＝写真＝。髙橋謙介教諭が指導に当たり、一組の平行な辺のある四角形の求積公式が、台形の公式にまとめられることを理解させた。

　札幌支部では、前年度から「学ぶ力を育む問題解決的な学習の創造」を研究の重点に掲げており、「問いをもって主体的に動き出す子を育む」「共に学び合い、本時のねらいに迫る子を育む」ことを授業づくりの視点として設定。本時の価値に迫る「焦点化された問い」から学び合いの質を高めてきた。

　当日は市内六会場で授業を公開。うち、宮の森小では五年一組の算数「四角形や三角形の面積」を髙橋教諭が指導した。

　これまで、平行四辺形や三角形、台形などの面積の求め方を学んでおり、本時では、一組の平行な辺のある四角形の求積公式は、台形の公式にまとめられることに気づかせることをねらった。

　髙橋教諭は「（□＋□）×□÷２の式を使って面積を求めることができる形は何か」と質問し、黒板に掲示した平行線の間に正方形、長方形、平行四辺形、台形、三角形を張っていった。

　多くの児童が「台形」と回答し、髙橋教諭は上底と下底の長さと高さを示し、計算させた。

　さらに、三角形も台形の公式に当てはめることができるかを確認させた。児童は、ほかの形も同様にできるか一人ひとり考え、全体に発表。示されたすべての図形が（□＋□）×□÷２の公式で解くことができることを確認した。

　髙橋教諭は「どうして、台形の公式でほかの形の面積が出せるのか」と質問。児童はグループごとに話し合ったあと、「図形を二つ書いて〝割る２〟をするから」「どの四角形も少なくとも一組の辺が平行だから、全部台形としてみることができるから」などと発表。児童同士で説明し合い、理解を深めていた。

　授業後には分科会も行い、学ぶ力を育む問題解決的な学習の創造に向けて話し合った。

(学校 2015-12-10付)