ドーピング根絶へアイデア発表　啓発グッズ、動画など　札幌平岸高デザインアートコース

（学校 2015-12-04付）

札幌平岸高アンチドーピングプレゼンテーション

　札幌平岸高校（井田圭介校長）は十一月中旬、同校でアンチ・ドーピングプレゼンテーションを開催した＝写真＝。デザインアートコース二年生三十九人が参加。ドーピング根絶を呼びかけるグッズや動画などを発表した。

　この取組は、「スポーツの価値を基盤にした教育活動」の一環として実施。同事業は文部科学省の委託を受けた公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構（ＪＡＤＡ）が行っているもので、今後、日本で開催される国際的なスポーツ大会の開催地となる都市においてモデル事業を実施し、その成果検証に基づき、国内・国外で展開可能な教育プログラムを開発することを目的としている。

　二十九年度に冬季アジア札幌大会を開催予定の札幌市がモデル事業の実施候補に選ばれていることから、同校では、デザインアートコース二年生において体育理論と美術科「美術探究」を連携させた授業に取り組むこととした。

　これまで体育科の授業では教科書や副読本を用いて、スポーツの価値やアンチ・ドーピング活動の目的、薬物乱用やドーピングを行う選手の気持ちなどについて理解を深めた。

　また、美術科では、体育科の授業を振り返ったあと、「アンチドーピングの概念をユニバーサルデザインとしてアプローチする」を目標に、作品の内容について話し合ったほか、役割分担をして作品を制作した。

　プレゼンテーションが行われたこの日、生徒は六班に分かれ、それぞれがドーピング根絶を呼びかけるグッズや動画などを発表。角砂糖でできたトロフィーの模型を薬物に見立てた物で溶かし、薬物によってトロフィーの価値がなくなると訴えた作品や、アンチ・ドーピングを呼びかけるトイレットペーパーのほか、水にぬれるとアンチドーピングの文字が浮かび上がるＴシャツをつくるアイデアを発表した班もあった。

　今後はＪＡＤＡを通して同校の作品を国内・海外へと発信する予定となっている。

(学校 2015-12-04付)