函館市中学校道徳教育研究会研究大会　〝話し合い活動〟焦点化を　公開授業や研究協議など

（関係団体 2015-12-25付）

函館市中学校道徳教育研

　【函館発】函館市中学校道徳教育研究会（会長・岡野伸二深堀中学校校長）は十一日、函館市立深堀中学校で道徳科の研究大会を開催した。函館市内の中学校教諭や渡島教育局の職員ら約四十人が出席。公開授業や研究協議を通じ、今後の道徳教育の方向性について考えた。

　十回目を迎えた研究大会のテーマは、「“つながり”の中からよりよい生き方についての考えを深め、適切に行動できる子どもの育成」。「自主・自律・自由と責任」を柱とし、物事の正誤を判断する力や、望ましい行動ができるような態度を育成するための道徳教育の在り方を探った。

　深堀中一年Ｂ組で行われた公開授業では、読み物資料「白紙の答案」を使用。テストの問題用紙を事前に目にした子どもの心情と苦悩を描いたもの。生徒たちは、登場人物それぞれの思いや行動の善し悪しを考えながら、自らが思う正しい行いについて討議した＝写真＝。

　公開授業に続き、研究協議を実施。はじめに、あいさつに立った岡野会長は、現在の道徳教育について、「考え、議論する道徳科への転換、“読み物道徳”からの脱却が強く求められている」と訴えた。その上で、生徒たちが本音で語り合うことの重要性を示し、「多様な価値観の存在に気づく“話し合い活動”に焦点を当てて研究を進めていこう」と呼びかけた。

　参加者は、授業者の川合園子教諭の話を参考に、児童生徒が自ら考え、正しく行動する力を養うための道徳教育の在り方を協議。自校の実践例を発表するなど、活発に意見を交わした。

(関係団体 2015-12-25付)